東大院研究室が主宰する講座のAI課題で2位 公立大2年中村蓮さん「地方大の力示せた」
2026年10月14日 のニュース
京都府福知山市西小谷ケ丘、福知山公立大学情報学部2年の中村蓮さん(20)=沖縄県出身=がこのほど、東京大学大学院工学系研究科の松尾・岩澤研究室が主宰する「ディープラーニング基礎講座」で、受講者のうち約900人が取り組んだ課題で2位となった。さらに、全受講者約1500人の中から14人が選ばれる優秀生にも選出され、研究への意欲と高い実力を示した。
「LLM(大規模言語モデル)と人間の相違」を主な研究テーマとする中村さんは、知識を深めようと、これまでも自主的に学外の講座を受講してきた。
講座を主宰した同研究室は、人工知能(AI)や深層学習の分野で高い研究力と社会実装力を持つ、国内有数の研究室として知られる。今回の講座は4月から7月にかけて、全12回の講義がオンラインで行われ、機械学習や深層学習、LLMなどについて、基礎から応用まで幅広い知識や技術を実践的に学んだ。
講座には学部生のほか、大学院生や社会人らも参加。後半には、3種類の課題から一つを選んで取り組み、中村さんは、最も多くの受講者が選んだ、脳波データをAIで解析して対象者が何を見ていたかを判別し、その正答率を競う課題に挑んだ。
課題期間中は、講義の合間を縫って検証を重ね、所属する公立大研究室にある大きな計算処理が可能なサーバーも活用したほか、受講者同士が交流するコミュニティーツールで情報交換するなどして、判別の精度を高めていった。その結果、東京大院博士課程の学生に僅差で及ばなかったものの、約900人の中で2位となった。
中村さんは「自分でも思っていた以上の結果が出て、驚きと喜びがあった。課題に取り組む中で、ほかの受講者の存在も刺激になった」と振り返る。
9月には優秀生を招いた交流会が東京大で開かれた。なかでも優秀生のうち3人が研究発表者に選ばれ、中村さんも自身の研究内容を発表した。
中村さんの指導教員で公立大情報学部の野村修教授(58)は「もともと意欲的な学生だったが、学部生の段階でこうした成果を出すのは、そうそうできることではない」と評価。「国内最高峰の研究室が主宰する講座とあって優秀な学生が集まる中、素晴らしい成果を残してくれ、地方の公立大でも、取り組み方次第で質の高い研究ができることを証明してくれた」と喜ぶ。
中村さんは「公立大には、地に足をつけて自分の学びたいことに取り組める環境があり、講座でも地方大の力を示せたと思う。今回の経験を糧に、今後の研究でもいろいろな選択肢を探っていきたい」と意欲を語った。
写真(クリックで拡大)=表彰状を持つ中村さん








