「冠水時、車からどう脱出?」有事への備えや行動は… 千葉県の豪雨受け、市消防本部に聞く
2026年08月23日 のニュース
千葉県で13日に発生した豪雨では、想定を上回る雨量に排水が追いつかず、水があふれる「内水氾濫」が各地で発生した。多くの車が浸水し走行不能となったほか、車内に取り残されて亡くなった人も複数いる。大雨による水害リスクが高い福知山市でも、有事への備えが求められる。冠水時に車が動かなくなった際の行動などを市消防本部に聞いた。
京都府福知山市では2014年8月、観測史上最大となる総雨量を記録。局地的な豪雨により、市内各地で土砂災害や内水氾濫が発生し、多くの家屋や車が浸水した。
その後、治水対策事業が進められたが、近年は線状降水帯などによって従来の想定を超える大量の雨が降る可能性があり、冠水リスクはなくなったわけではない。
冠水道路に進入せず 状況に応じた判断を
同本部は、まず気象情報などを確認し、危険な天候が予想される場合は外出を控えるよう呼びかけている。外出中に冠水した道路に遭遇した場合も、水深やほかの車の動きにかかわらず、別ルートを探すなどして進入を避けることが重要という。
それでも、堤防の決壊や内水氾濫などによって周囲の水位が急激に上昇し、道路で車が動かなくなることも考えられる。こうした場合は、状況に応じた対応が必要になる。
自力でドアを開けられる場合は、速やかに車外へ出て、車を置いて安全な場所へ避難する。
水位が上昇し、水圧でドアが開かなくなった際は、緊急脱出用ハンマーでドアの窓ガラスを割り脱出する。同ハンマーは先端がとがった仕様で、ホームセンターなどで購入できる。シートベルト切断用のハサミと一緒に緊急時にはすぐ手に取れる場所に備えておくことが望ましい。ない場合は、取り外したヘッドレストの金属部分を代用すれば、窓を割れる場合もある。
窓ガラスは構造上、中心部よりも四隅のいずれかを狙うと割りやすいという。
また、水没した車は水が引いた後もエンジンをかけないことが重要。車両の破損や危険な事故につながる可能性もあるため、専門業者に連絡して移動を依頼する。
市消防本部は「冠水した道路には絶対に進入しない。災害時は同時多発的に救助要請があるため、救助隊員がすぐに駆けつけられない可能性もあります。もし車が動かなくなった場合は自分の命を最優先に、焦らず、その時の状況に応じて安全な場所に避難してほしい」としている。
車の浸水時を体験できる施設も
東羽合の市消防防災センターには、車が浸水しドアに水圧がかかった状態を再現した「水圧体験車」がある。職員から説明を受けながら、重くなったドアを開ける体験や緊急脱出用ハンマーを使った脱出方法などを学べる。無料。
施設にはこのほか、消火体験や煙体験など災害現場を想定した体験設備がある。
開館時間は午前9時から午後5時まで。火曜日休館。10人以上で利用する場合は事前予約が必要。
申し込み、問い合わせは福知山消防署予防課、電話0773(23)5119へ。
写真上(クリックで拡大)=過去の水害では多くの車が浸水被害に(2014年8月)
写真下(クリックで拡大)=市消防防災センターにある「水圧体験車」









