夏場の避難所生活に課題-体育館に空調設備なし 今年度から順次整備へ

2026年08月29日 のニュース

 熊本地震の被災地では連日の猛暑の中、今も2400人を超える人が避難生活を続けている。発災直後には、近くの中学校に避難したものの、冷房がなく、被災した自宅で過ごしたケースもあり、夏の災害時に避難生活をどう支えるかが課題となっている。京都府福知山市の現状について調べた。

 国は、避難生活における生活環境の取り組み指針で、避難所の暑さ対策を求めているが、学校体育館の冷房設備の設置状況は自治体によって差が見られ、福知山市では、災害時に避難所となる市立小中学校の体育館には、現在、空調設備がない。

 一般教室や会議室には冷暖房設備があるため、市は短期間で少人数の避難であれば、こうした部屋を優先して利用できる場合もある。一方、大規模災害で多くの住民が避難した場合、体育館を使わざるを得ない。

 こうした状況の中、市は昨年度、空調設備のない広域避難所の暑さ対策として、地域公民館などにスポットクーラー16台を導入した。

 さらに市教育委員会は今年度から、学校体育館への空調整備に着手。昭和小と桃映中で詳細設計を進めており、来年度中の工事完了を予定している。その後、全市立小中学校の体育館に整備を広げ、2033年度までの完了をめざす。

 市は今年6月、今後10年間の防災対策をまとめた「大規模災害対応力強化指針」を策定したばかり。今回の熊本地震で明らかになった避難所の暑さ対策など新たな課題についても検証し、今後の防災施策に反映させる方針だ。

 被災地では、車中泊をしていた70代女性が熱中症の疑いで亡くなる事案も発生した。

 市危機管理室は「大規模災害で新たに見えてきた課題を整理し、避難所の環境改善などにつなげていきたい」としている。


写真(クリックで拡大)=豪雨災害で成和中学校体育館に避難する市民たち(2014年8月)

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