元主将の国語教諭 椎葉さんがコーチに 絆培い甲子園めざす 福知山成美

2026年07月03日 のニュース

 第108回全国高校野球選手権京都大会(府高校野球連盟、朝日新聞社主催)が4日、京都市のわかさスタジアム京都で開幕する。高校野球の頂点を決める阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)への切符をかけて、熱戦が繰り広げられる。

 福知山成美高校では同校野球部の主将を務め、甲子園で選手宣誓にも立った椎葉一勲さん(36)が4月から、コーチとして後輩たちの指導にあたっている。「今の自分を培ってくれた成美高校が大好きで、母校を同じくする“兄弟”として選手たちと向き合っていきたい」と話す。

 野球を通じて自分に自信を持てるようになった。「誰かを励ます生き方をしたい」と高校卒業後に大学へ進学し、教師を志した。高校時代、野球部長だった井本自宣さんが国語教諭だったこともあり、国語科の中高教員免許を取得。滋賀大学大学院にも進んでさらに学びを深めた。

 院修了後は京都市内の中学、高校に勤務し、高校では野球部長を務めたほか、地域の中学生チームの指導にも携わった。その後、もう一人の恩師であり、現役時代の監督、田所孝二さんと同じくJICA海外協力隊として中南米へ赴いた。田所さんが野球指導を行ったグアテマラに隣接するベリーズで、貧困やギャング文化がはびこる中、青少年の健全育成をめざして野球普及に努めた。

 「発想がユニークだった田所監督が、どんな価値観で、どんな世界を見てきたか知りたかった」と振り返る。また、野球部時代の仲間が、野球道具を現地へ寄贈してくれることもあり、つながりの大切さや強さも改めて感じた。

野球は楽しむもの その精神を継承

 ベリーズから戻ったころに成美高校から打診があり、母校に帰ってきた。「野球は本来、楽しむものだと教えてくれた田所・井本野球のDNAを持ち込みたい」とし、国語教諭をしつつ部員たちと関わる。

 「甲子園の出場経験やレギュラーとしての心構えはもちろんですが、僕自身、高校3年生の春にやっと背番号をもらえた選手だったので下積みが長く、レギュラーをめざす日々の悩みもすごく分かる」と話し、部員一人ひとりに声を掛けて励ましながら、サポートを意識している。

 試合では、出場する選手たちが力み過ぎず、リラックスして培ってきた力を発揮できるように支える。

 夢は成美高校出身の先輩・後輩たちOBが甲子園のアルプススタンドを埋めること。「野球部での仲間は一生もので、幾度となく助けられ、励まされるメンバーです。現役選手たちだけでなく、OBにも誇りに思ってもらえるよう、絆を培って甲子園をめざしたい」と力を込める。 

写真(クリックで拡大)=野球部の練習で指導する椎葉さん

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