「スーパーフード・モリンガ」福知山の特産品に モリンガ生産者とシイタケ農家がタッグを組み挑戦

2026年06月11日 のニュース

福知山での先駆者とシイタケ農家出会い

 スーパーフードとして注目されるモリンガを福知山の新たな特産品に-。京都府福知山市内で3年前から唯一、栽培に取り組んできた個人事業者に共鳴し、シイタケ生産者が新たに共同栽培に参入した。市商工会での縁から生まれた挑戦で、2人は特産品化をめざして生産拡大と商品開発を進める。

 モリンガはインド北西部などを原産とする植物で、食用には主に葉を使い、ビタミンやミネラル、アミノ酸など約90種類の栄養素を含むことから、「奇跡の木」とも呼ばれる。健康志向の高まりを背景に注目を集める。一方で寒さに弱く、国内ではこれまで、沖縄県などの温暖な地域で栽培されてきた。料理には、生葉のままやパウダー状にしたりして使い、錠剤としても親しまれている。

 市内でモリンガの栽培、商品企画を手掛けるのは、クレアース・ラボ代表の森垣智代実さん(55)=大池坂町=。植物バイオテクノロジー分野で長年研究に携わった経験を持ち、2023年から福知山での栽培に挑戦した。試行錯誤の末、寒冷地での栽培技術を確立し、「京モリンガ」として商品化。生葉を使った甘酒やオイル、石けんなどに加工して販売している。

 森垣さんの農地で収穫できる生葉は年間約50~80キロ。しかし、栽培から加工、販売までを一人で担っており、生産量の拡大が課題となっていた。そんな折に、大江町小原田で原木シイタケを栽培する高橋椎茸園の高橋正英さん(70)=東中ノ町=に出会った。

 2人は今年3月、市商工会が開いた事業者交流会の場で知り合い、互いの商品や地域への思いに共感。それをきっかけに、高橋さんは、新事業としてモリンガ栽培に挑むことを決め、クレアース・ラボの生産拡大を支える役割を担うことになった。

 新たに市内で約400平方メートルの農地を確保し、鹿よけの金網柵設置や畑を耕して整備した。6月8日には森垣さんとともに124本の苗を初めて定植した。順調に育てば、この農地だけで従来の約10倍の収穫量が見込まれるという。

 収穫は8~9月ごろと10~11月ごろの2回を予定している。今後は、モリンガとシイタケを組み合わせたコラボ商品の開発も視野に入れている。

 森垣さんは「モリンガは健康や美容だけでなく、環境にも優しい植物。福知山では露地栽培で冬を越せないため、毎年苗を植える必要があるが、さまざまな品種を試しながら越冬できるものを見つけたい。福知山でもモリンガが育つことを知ってもらい、新たな特産品として定着させたい」と力を込める。

 高橋さんも「福知山には多くの特産品があるが、モリンガには大きな可能性を感じる。農業には挑戦する楽しさも必要。モリンガをきっかけに地域がさらに元気になればうれしい」と期待している。


写真上(クリックで拡大)=モリンガの苗を持つ森垣さん(右)と高橋さん
写真下(クリックで拡大)=定植する2人

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