多くの収量願い― 今季の漆掻き、初鎌入れ 夜久野町の植栽地で
2026年06月09日 のニュース
京都府福知山市夜久野町で5日、今季の漆掻きが始まった。NPO法人丹波漆(高橋治子理事長)の職人たちが、ウルシの木にその年最初の傷を付ける「初鎌入れ」を行い、多くの収量を願った。
漆は古くから塗料や接着剤として利用されてきた。近年は安価な中国産漆の流入などで国内産地が減少しているが、高品質な国産漆は現在も神社仏閣や仏像、美術工芸品などの文化財の修復に欠かせない。中でも丹波漆は1300年以上の歴史があり、その品質の高さで知られている。
作業は同町千原の植栽地で行われ、漆掻き職人5人が参加した。初めに同法人理事の山内耕祐さん(38)が酒と餅を木に供え、採取の成功と安全を祈願。かしわ手を打ち、初鎌入れに臨んだ。
初鎌入れは今季の漆採取の起点となる重要な作業で、ここで付ける傷の状態が今後の採取量にも影響するという。職人たちは木の幹の状態を慎重に見極めながら、専用の道具で樹皮をはがし、丁寧に刃を当てていった。
今後は雨天時を除き4日おきに幹へ傷を付け、そこからにじみ出た漆を採取する。
1本の木から1シーズンに採取できる漆は牛乳瓶1本分の200ミリリットルほど。今季は同植栽地の23本の木で漆掻きを行い、約5キロの採取をめざす。作業は10月ごろまで続く。
高橋理事長は「雨が降ると木も元気になる。梅雨が短かった昨年に比べると今年は期待できそう」と話していた。
写真(クリックで拡大)=木に傷を付ける職人








