「認知症でも楽しく生きる」 認知症希望大使、鈴木さんが夜久野で人権講演会

2026年06月08日 のニュース

 認知症でも楽しく過ごせる-。75歳で認知症の診断を受けてから、認知症カフェの手伝いなどに積極的に取り組み、その人柄で周囲の人を元気づける鈴木貴美江さん(87)=京都市=が6日、京都府福知山市夜久野町額田の夜久野ふれあいプラザで講演した。

 夜久野人権教育推進協議会、夜久野地域公民館、市が主催した人権講演会で、認知症基本法が2024年に制定されたことを受け、認知症への理解を深めるために企画した。演題は「認知症とともに生きる」。

 鈴木さんは厚労省による全国認知症本人大使「希望大使」にも任命されており、ともに活動する京都市岩倉包括支援センターの職員、娘の祐三子さんが一緒に舞台に立ち、日々の暮らしや取り組みを伝えた。

 認知症と診断された当時については、「それまではぼーっとしていましたけど、認知症といわれて元気になった。ほっとしました」と振り返った。一方で、当初は引きこもりがちだったという。娘の祐三子さんが主治医に相談したことをきっかけに、認知症カフェの手伝いに誘われ、外に出るようになった。

 また、「面倒を見られる立場になるのではなく、誰かの役に立ちたい」との思いから、カフェでは豆をひいてコーヒーをいれる役目を担っていることも紹介された。カフェ以外にも仲間と料理や農園活動に取り組むなど活動の幅を広げており、イベントでコーヒーを振る舞うこともあるという。「生きがいです」と笑顔を見せた。

 今では特製コーヒーとして人気を集め、鈴木さんのコーヒーを飲みに来る人、話に来る人が多いことも伝えられた。

 また、83歳になってから初めて自転車に挑戦して乗れるようになったエピソードでは、「直前になって、こけたらどうしようと思い、やりたいと言わんかったら良かった」と後悔したことも話して会場を和ませた。

 講演の最後には、「認知症になってから元気になりました。いろんなお手伝いをしてみんなに喜んでもらって楽しくしています。認知症は怖くないですよ。頑張りましょう」と話し、祐三子さんが「認知症になってもそれを受け入れ、普通に日々を楽しんで過ごせるんだと思います」と締めくくった。 


写真(クリックで拡大)=認知症当事者としての思いを語る鈴木さん(中央)

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