庵我に「まちづくり協議会」 移住促進などめざす
2024年02月29日 のニュース
京都府福知山市庵我地区の住民たちで作る「庵我まちづくり協議会」の設立総会が26日夜、中の庵我会館で開かれた。4月1日に正式に発足し、人口減少や空き家の増加、担い手不足、自然災害などの地域課題に対し、地元団体とも連携し、住民が主体となった安心・安全でいきいきと暮らせる持続可能な地域づくりをめざす。
庵我の人口は2013年は2320人だったが、23年は1850人に減少。高齢化率は23年9月末で43%(13年2月末は33%)と高くなっている。
こういった人口減少など地域課題の解決を図り、市から移譲を受ける予定の庵我会館の活用検討も含め、21年6月に協議会準備委員会(大嶋哲朗委員長)を設立。正式発足に向け、活動してきた。
まちづくり計画の重点目標として、生活基盤の確保、地域活性化、移住促進、地域人材の育成、庵我会館の積極的活用を設定。空き家調査の実施、買い物や通院困難者の調査・解消対策の実行、防災対策のほか、若者を主体とした「庵我未来創造委員会」を設置し、庵我会館の活用などを検討する。SNSを使った情報発信や、庵我子ども基金を創設し、子どもに役立つ事業の展開も図る。
設立総会には、庵我8自治会の自治会長や公民館など地元団体の代表者ら約60人が出席。大嶋委員長(71)が、準備委員会発足時のことに触れながら、「設立総会を迎えられたのは、出席しているみなさん、庵我の住民のご協力とご支援のたまものと感謝します」とあいさつ。来賓の渡邊尚生副市長は「住民のみなさんが、いつまでも安心安全に暮らしていける地域づくりの実現とみなさんの思い、絆が強く結ばれることを祈念します」と期待した。
準備委員会の的場一二事務局長(75)らが、庵我まちづくり計画書案、規約案、役員の選任案、24年度の事業計画案と予算案を提案し、説明。それぞれ承認された。
出席していた高校生が「4月から大学進学で庵我から少し離れますが、微力ですがこれからの活動に協力したい」と述べ、若者の心強い発言に拍手が送られた。また、準備委員会立ち上げ当初から、助言などをしてきた福知山公立大学の杉岡秀紀准教授が激励の言葉を送った。
事務所は庵我会館内に置く。4月7日には、発足記念の式典とイベントを開くことにしている。
写真(クリックで拡大)=4月からの役員が紹介された