子育て支援で大臣表彰 おひさまと風の子
2024年02月18日 のニュース
京都府福知山市に、乳幼児とその保護者を対象に子育て支援活動をしているNPO法人がある。発足して17年の「おひさまと風の子サロン」。子や親同士の交流の場づくりやSNSを活用した悩み相談など、一人ひとりに寄り添う支援を行っている点が評価され、今年度の家庭教育支援チーム活動の文部科学大臣表彰を受けた。
NPOは2007年に設立し、岡ノ三町の地域子育て支援ひろば「すくすくひろば」を拠点に、子育てアドバイザーや元児童相談所職員ら14人のスタッフで運営する。運動や英語、音楽など、さまざまなイベントを開いていて、栄養士や助産師といった専門職が相談に乗る日も設けている。
利用者は1カ月に約600人。新型コロナ禍前に比べると半減しているが、その分、落ち着いた環境で一人ひとりに親身になって悩みを聞けることも多いという。
育児相談に応じるのは、府が認定する子育てコンシェルジュの足立喜代美理事長。必要に応じて市と連携して専門職につなぐ。また、LINEチャットを使う24時間の相談窓口は、時間を気にせずに利用できるため、育児や家事がひと段落した夜間に書き込めるなど、相談しやすい。母親自身の育児不安を訴える声が多く、丁寧に対応することで「気持ちが楽になった」という返信をもらえるという。
1歳以上の母子を対象にした交流の場「風の子ひろば」。ある日の会には8組の親子が参加した。絵本の読み聞かせや輪っかを使った遊びなどで体を動かし、子どもたちは終始笑顔で和やかな雰囲気が広がった。
息子が0歳の頃から利用しているという市内の30代の女性は「子どもたちも普段家でできない遊びをし、同年代と触れ合えて刺激になっていると思います。ここで知り合ったママ友も多くて、良い機会になっています」と目を細めていた。
足立理事長は大臣表彰を「普段の活動が認められてうれしいです。自慢のスタッフたちのおかげで、今後も地道に、楽しく子育てできる環境づくりをめざしていきたい」と話していた。
写真(クリックで拡大)=すくすくひろばでは親子同士が楽しく交流している