通学路に毎日なぞなぞ 児童たちのひそかな楽しみに
2023年06月14日 のニュース

京都府福知山市長田段にある高橋忍さん(68)宅の塀に、「今日のなぞなぞ」と書かれた紙が貼られている。紙には、なぞなぞが1問書かれていて、それを解くのが、子どもや家の前を通る人たちのひそかな楽しみになっている。
高橋さんが紙を貼り始めたのは、市の民生児童委員を退任した昨年秋ごろから。15年間務め、そのうち終盤の6年間は主任児童委員として子どもらと関わった。退任後も何か楽しいことを提供したいと考え、毎朝、家の前を通り、六人部小学校へ登校する児童らの楽しみになるよう、なぞなぞ貼りを始めた。
なぞなぞは、週の初めに1週間分作っておき、毎朝6時ごろに貼り付ける。A4用紙の上半分には「着ると幸わせになる服ってなーんだ?」など、今日の問題、下半分には昨日の答えが書いてある。
子どもが登校する日は雨の日でも掲示し、問題は使い回しせず、毎日違う。これまで作ったなぞなぞは約150問にのぼる。
通学時間帯には、自発的に通学路に立つことがある。すると、じっくり考え込む子ども、早々に諦めて答えを聞きたがる子がいるなど児童によって様々で、「その様子を見るだけでもおもしろい」という。最近は子どもだけでなく近所を散歩する大人からも「楽しみにしています」などと声をかけられると喜ぶ。
高橋さんは「最初は子どもらのために始めましたが、今では自分の楽しみの一つにもなっています。いつまで続けられるかは分かりませんが、続けていける間は楽しんでもらえたら」と、にこやかに話している。
なお、「着ると幸わせになる服」で高橋さんが用意していたのは、ネット上で見られる法被(ハッピー)とは異なる答えだった。
写真(クリックで拡大)=貼り出している問題と高橋さん