終末処理場を65億かけ再構築 下水汚泥再利用

2023年11月17日 のニュース

 京都府福知山市は、老朽化した福知山終末処理場=上荒河=の再構築事業に取り組んでいる。2020年度から総額65億円の継続事業で、今年度に本格化。汚泥処理棟を新設するとともに、新たに消化施設と固形燃料化施設を導入し、温室効果ガスを削減する。

 福知山終末処理場の汚泥焼却施設は、1999年12月の供用開始から今年で24年が経過し、更新時期を迎えていて、市は今後の下水汚泥の処理方法を検討。下水道法の改正で汚泥の再利用が努力義務化されたことに基づき、下水汚泥のエネルギーを有効活用する施設へ再構築を図る。

 バイオマス資源でもある下水汚泥を、これまでは焼却処理していたが、新たに消化施設と固形燃料化施設を導入することで、年間約4100トンを排出している下水道事業の温室効果ガスを7割削減し、脱炭素化を図る。

 消化施設で発生した消化ガスは固形燃料化施設の補助燃料として利用し、化石燃料を削減。生成した汚泥固形燃料は火力発電所に売却し、下水汚泥リサイクル率100%を目指す。また汚泥の運搬車が乗り入れる受入棟を新たに建て、防臭対策をするという。

 国の下水道脱炭素化推進事業に採択され、総事業費65億円のうち、半分以上の35億6400万円ほどは補助金を活用。今年度は約19億4500万円を計上した。

 事業は日本下水道事業団に工事発注や施工管理などを委託して実施。今年4月に旧汚泥処理施設の解体工事に着手し、11月上旬から新設工事に取り掛かった。25年度末の完成を目指していて、供用開始は26年4月を予定している。

 

写真(クリックで拡大)上から
 ・新設工事を進める(15日)
 ・完成イメージ

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