緑のカーテン普及など20年 福知山環境会議に大臣表彰
2024年05月12日 のニュース
京都府福知山市で自然環境保全、啓発などに20年近く携わってきた福知山環境会議(田倉徹也代表)が、「みどりの日」自然環境功労者環境大臣表彰を受けた。つる性の植物で日差しを遮る「みどりのカーテン」、生ごみのたい肥化講習など、長年、市民とともに活動に取り組んできたことが評価された。
環境省は1999年度から毎年度、自然環境の保全に顕著な功績があった個人、団体を「みどりの日」自然環境功労者として表彰している。今年度は全国から31個人・団体を決定。京都府内からは2団体で、環境会議は「福知山市環境基本計画の目的実現をめざした活動を実施し、市民が自然と親しむ機会を設けつつ地域の環境保全に尽力した」と評価された。
市は2004年、「100年後の子どもたちに誇れる環境のまち福知山」を目的に市環境基本計画を策定。翌年に同計画を実現していく組織として、市行政と市民が協力する形で環境会議が立ち上がり、市内に生息する生き物調査▽オリジナルキャラクター「ゴーヤ先生」による広報▽みどりのカーテンの普及▽環境を大切にする人材育成▽里山整備といった幅広いプロジェクトに着手した。
現在は14個人、7団体、6企業、賛助会員1人で構成。市民が自宅や勤務先などで手掛けたみどりのカーテンを作品として募るコンテスト、豊かな自然に囲まれた由良川で楽しむスタンドアップパドル体験会、住民が親しめる場所をめざしてボランティアらと実施する蛇ケ端御藪整備などに、精力的に取り組んでいる。
8日に東京都の環境省本省で表彰式が開かれ、土田真奈見副代表が出席して表彰状を受け取った。田倉代表は大臣表彰を受け、「メンバーでこれまでやってきた活動が評価されたことを喜んでいます。今後も地域の環境が保全され、地域のみなさんに、いつまでも身近な自然が愛されることを願っています」と話している。
写真(クリックで拡大)=市民向けに取り組むみどりのカーテンの講習会