観音寺、天寧寺など府北部10カ寺で重文巡り霊場会
2024年05月12日 のニュース
「奥京都・国宝(重文)十箇寺巡り霊場会」の結成出発式が、京都府福知山市観音寺の観音寺で10日に開かれた。霊場会は、国指定重要文化財の仏像などを所有する府北部の10カ寺で構成。各寺に十箇寺巡り用の御朱印(有料)を用意していて、御朱印を購入すると重文を写したカードがもらえる。
京都市とは一味違う奥京都の文化財を知ってもらい、歴史ある加盟寺院の文化財の保存や活用、府北部地域の活性化などのために結成した。寺院は福知山市の観音寺(観音寺)、天寧寺(大呂)のほか、綾部、舞鶴、宮津、京丹後各市にあり、着地型観光などを展開するNPO法人北近畿みらいが活動に協賛している。
出発式は重文の不動三尊(平安時代前期作の木造炎髪不動明王立像、鎌倉時代作の木造矜羯羅童子立像、平安時代後期作の木造制迦童子立像)を展示した観音寺の位牌堂に、各寺院の住職らが参集。霊場会代表を務める小籔実英住職(72)が「出発式を迎えられたのは、いろんな方のご縁のおかげ。末代にわたって10カ寺が仲良く、頑張りたい」とあいさつし、北近畿みらいの四方八洲男理事長(84)が「十箇寺巡りで地域が元気になっていくと確信している」と祝辞を述べた。
このあと天寧寺の石角周禅住職ら各寺院に「奥京都国宝巡り御朱印・仏像カード授与所」と書かれた看板が渡された。
式には檀家や北近畿みらいとBS観光が共催する十箇寺巡りのバスツアー参加者ら75人が出席。展示された像をじっくりと見たり、手を合わせたりして、長く観音寺で守られてきた仏像の歴史を感じていた。
写真(クリックで拡大)=出発式で看板を持つ住職ら