コロナ禍を経て高校生バンドの活気戻る ライブの出演数増加

2023年11月07日 のニュース

 新型コロナウイルス禍を経て、従来通りの形でライブができるようになり、高校生のバンド活動が活気を取り戻している。京都府福知山市北本町二区のライブハウス「スタジオファーム」(塩見忠彦マスター)によると、「1年前に開いた学生ライブは5組しか集まらなかったけれど、最近のライブには中丹地域の11組が出演して、盛り上がりました」という。

 新型コロナウイルス禍で、ライブハウスは感染リスクの高い「3密」の象徴のようにされた。そこでライブ時の感染対策として、アクリル板を設置し、観客は椅子に着席したまま、声出しも禁止となり、高校生のバンド離れに拍車をかけた。

 スタジオファームはその状況を見て、「一人でも多くの高校生に音楽に興味をもってもらい、少しでも長く続けてほしい」と、高校生バンドの披露の場として学生ライブを企画。まだ制限があった時期の昨年10月ごろに第1回を開いた。

 政府が新型コロナの位置付けを5類に移行すると発表した今年1月ごろから、ライブでの声出し緩和の動きが急速に進み、高校生のバンド活動も再び活発化。同時期にスタジオファームは綾部高校軽音楽同好会の外部指導者をボランティアで始め、普及活動に力を入れた。

 その後、学生ライブの出演数は徐々に増え、第4回となった10月28日は、福知山2組、綾部5組、舞鶴4組の計11組が、コピー曲やオリジナル曲の演奏を披露した。

 この日出演した、綾部高校3年生でつくるコピーバンド「Tiger Lily(タイガーリリー)」のギターボーカル・竹村さんは「学校の文化祭で1、2年生のときは声出し禁止など制限がありましたが、高校生最後の文化祭では制限なくできるようになった。きょうのライブもみんなで楽しめてうれしい。思い切りできる今が、めっちゃおもしろいです」と笑顔を見せた。

 同店のマネージャー、林田大さん(37)は、「私自身も高校生のときに塩見マスターにお世話になってバンド活動ができた。高校生バンドは青春で、かけがえのない思い出です。外部指導者や学生ライブを通じて、学校の枠を超えた高校生たちの懸け橋になれたらうれしい」と話し、来年3月には学生の卒業ライブも計画している。

 

写真(クリックで拡大)
 ・会場を盛り上げるタイガーリリー
 ・第4回の学生ライブに出演した高校生バンドたち

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