住民たちが育てた「長寿の霊果」 夜久野でムベの収穫祭

2023年11月07日 のニュース

 京都府福知山市の夜久野町西垣自治会(中島克巳自治会長)は3日、住民たちが丹精込めて育てたムベの農園で収穫祭を開いた。不老長寿の果実と伝わっており、集団栽培地は全国でも珍しいという。赤紫色に熟した鈴なりの実を住民や家族らが収穫し、自然の恵みに感謝した。

 2016年から約7アールの休耕田で、ムベを特産品にして地元を「元気村」にしようと栽培を始めた。一昨年暮れの雪害で大きな被害を受けたが、懸命な復旧作業で樹勢が回復し、例年通りに実をつけた。

 収穫祭では中島自治会長、同自治会ムベ事業部の衣川秀正部長らが「雪害から立ち直ったものの、酷暑で雨が降らずに苦労しましたが、無事に実をつけてくれ、全国からの注文などで忙しい時期を迎えることが出来ました」とあいさつ。

 地区内外から集まった約40人が、もぎ取った実にその場でかぶりついたり、リンゴとムベのジャム、素揚げなどの試食を楽しんだ。祖父母の家が農園の近くにあるという惇明小学校1年生の足立奏波さんは「甘くておいしいです。いっぱい取りたいです」と笑顔を見せていた。

 この日から、夜久野高原の国道9号沿いのドライブインやくので販売を始めた。1パック税込み800円で、4個~6個の実が入る。1500個~2千個の収穫を見込んでおり、11月中旬ごろまで販売する予定。

 問い合わせは衣川部長、携帯電話090・8822・6001へ。

 ムベはアケビ科のつる性植物で、天智天皇(626-671年)が、長寿の霊果として差し出されたものを食べ、「むべなるかな(もっともだ)」と答えたことが名前の由来とされる。

 

写真(クリックで拡大)=笑顔でムベの収穫をする子どもたち

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