不老長寿の「ムベ」栽培で地域に活気 夜久野町西垣自治会

2023年10月30日 のニュース

 京都府福知山市夜久野町の西垣自治会(中島克巳自治会長)が育てる「不老長寿の実」と伝わる果物・ムベが、収穫期を迎え、赤紫色に熟した実が約7アールの棚いっぱいに実っている。11月3日から収穫を始め、同日から国道9号沿いのドライブインやくので販売するほか、代引き発送の電話受け付けを始める。

 ムベはアケビ科のつる性植物で、天智天皇(626-671)が狩りに行った際に出会った元気な老夫婦に、長寿の果物として差し出された実を食べ、「むべなるかな(もっともだ)」と答えたのが名前の由来という。

 果肉はさっぱりとした甘みがあり、生でも食べられるが、ジャムにしたり皮を天ぷらにして食べるなど様々な調理法がある。

 「地元を元気村に」と、同自治会が休耕田を開墾し、2017年冬に約100本の幼木を植え、栽培を続けて棚上に広がった。春に行う授粉作業や収穫後の農園の掃除なども住民らで取り組んでいて、今では地域の交流の場としても一役買っている。

 集団栽培しているところは全国でもほとんどないとみられ、毎年、京阪神や関東などからも注文が入る。

 今年は、収穫時の実を大きくして商品価値を高めようと、摘果を例年よりも多く行ったが、猛暑が続いた影響で小ぶりな実が多い。それでも甘さはしっかりしていて出来栄えは上々という。

 ムベ事業部長の衣川秀正さん(72)は「遠方から注文があって、関心を持ってもらえると地域に活気が出るような気がします。珍しい果物でもあるので興味のある人はぜひ味わってほしい」と話している。

 問い合わせなどは衣川さん、携帯電話090・8822・6001へ。

 

写真(クリックで拡大)=赤紫色に染まり収穫期を迎えたムベ

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