桃映中1、2年生が地域を巡って治水を勉強
2023年06月03日 のニュース
京都府福知山市北小谷ケ丘、桃映中学校1、2年生162人がこのほど、防災学習で校区内を巡り、排水機場などを見学して洪水の恐ろしさや歴史、治水対策を学んだ。
身近な地域のフィールドワークを通して、災害が起きた際、自分の命を守るために備える力を身に付けてほしいと、市、国交省福知山河川国道事務所と協力して初めて実施した。
学校体育館で市職員から市内の過去の浸水被害や対策、避難についての話を聞いたあと、グラウンドに移動した。
グラウンド地下には貯留量2400トン、全長93・8メートル、深さ3・7メートルの雨水貯留施設がある。2014年の8月豪雨を受けて18年に新設された。
市職員が、25メートルプール8個分の貯留量があることなどを説明し「降った雨を一時的にためることで、河川や水路の増水を防ぐ効果があります」と役割を話した。生徒たちは、施設のポンプの管理などをするために人が出入りする深さ6メートルほどの点検口をのぞき、「うわー深い」と驚いた様子で観察していた。
このほか、福知山公立大学付近の桃池、草池、小谷ケ丘の3カ所の調整池、法川の改修現場、蛇ケ端の法川排水機場を訪れた。
2年生の荻野大地君は「学校のグラウンドの下に施設があることは知っていたけど、こんなに大きなものだとは思わなかった。災害はいつ起こるか分からないから、ハザードマップを見て、どこに避難するかなど、しっかりと計画を立てたい」と話していた。
生徒たちは事後学習として、各家庭の避難計画を作成する予定にしている。
写真(クリックで拡大)=グラウンド地下の雨水貯留施設を見学する生徒たち