「新型コロナ以前の状態に戻った」古民家の宿、外国人客の予約順調で喜びの声

2023年05月08日 のニュース

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが8日、2類相当(新型インフルエンザ等感染症)から、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられた。

 外国人が多く利用する京都府福知山市三和町上川合、古民家の宿「ふるま屋」は、宿泊客が激減する時期があるなど、新型コロナウイルスの影響を受けてきた。しかし昨年10月の水際対策緩和から、外国人の宿泊が復活。5類移行後の予約も順調で、経営する沢田さやかさん(49)は「新型コロナ以前の状態に戻った」と喜ぶ。

 ふるま屋は、2009年に神奈川県横浜市から移住してきた沢田さん(京田辺市出身)が、2012年3月に開業。3月中旬~12月中旬に営業し、軌道に乗った15年からは、毎年500人ほどが宿泊する人気の宿となった。

 田園風景が広がる田舎ならではの光景や、沢田さんが英語を話せ、コミュニケーションがとりやすいこともあって、外国人から受け入れられ、宿泊客は日本人と外国人が、半々くらいだったという。

 しかし、20年春に新型コロナウイルスが猛威を振るい始め、4、5月に入っていた外国人の予約は、すべてキャンセル。この2カ月間は、自主的な休業を余儀なくされた。

 これを機に、収入源の分散化を図ろうと、英会話を教える英語カフェを本格的に始め、家庭教師の仕事もするように。また民宿を再開したあとは、一日2組を、1組限定にし、安心して宿泊できるように変更した。

 沢田さんは「新型コロナに振り回されたというよりも、危機があったからこそ、開き直っていろいろなことに挑戦できたんだと、前向きに捉えるようにしています」と話す。

 「昨年10月からは外国人の宿泊も増え、本業も忙しくなってきた」と笑顔。5類への移行からも、予約が取りづらい状況は続く見込みで、パート従業員を増やすことを考えている。

 宿泊した外国人と触れ合うなかで、マスクについて思うことがあるという。

 「日本人の多くが、マスクをしているのを見て、まだ必要な状況なのか、と外国人は不思議に感じています。高齢者や持病のある人らは除き、人と円滑にコミュニケーションをとるためにも、そろそろ外すべきだと私も思うので、5類移行がマスクについて改めて考える機会になれば」と話していた。


写真(クリックで拡大)=5類移行に先駆けて、多くの外国人が宿泊に訪れている(4月28日撮影)

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