「福知山キュウリ」 ハウスの収穫期迎える
2023年05月06日 のニュース
京都府福知山市で、ハウス栽培キュウリが収穫期を迎えている。福知山産のキュウリは、形が良く歯切れも良いのが特徴。荒木の荒木延寿さん(81)はハウスと露地栽培で今年は5トンほどの出荷を見込む。
JA京都福知山支店によると、以前は10トン単位で収穫する農家だけでも20軒ほどあって高値で取り引きされ、京都市場では他の野菜とは分けて福知山キュウリの専用区画が設けられるほど盛んだった。しかし、農家の高齢化などで栽培する人が減り、出荷する農家は今では10軒に。量も年々減ってきている。
そんな中、荒木さんは約60年前に露地栽培を始めてから、今も作付けを続ける。40年ほど前からは、シーズンをずらして出荷することで単価を上げることができるハウス栽培にも取り組んでいる。
ハウスは、現在3棟6アールで育てていて、今年は3月中旬に苗を定植。温度管理などに気を配りながら、妻のかず子さん(75)と協力して世話を続け、4月上旬に収穫期を迎えた。
出来は例年通りといい、毎日朝、夕の収穫に汗を流す。5月上旬には、10アールの畑での露地栽培に向け、苗の定植を始める予定だ。ハウスと露地の両方で栽培することで、収穫期を分散させられるメリットがあるという。
JA福知山支店生産課の森田勇斗さん(25)は「管内のキュウリ生産者が減るなか、荒木さんのように栽培を続けておられる農家さんもいて、昔のような盛り上がりを取り戻したいと思っています。ハウス栽培は販売価格が上がるので、おすすめです。キュウリ栽培に興味がある人は、ぜひ相談を」と呼びかけている。
写真(クリックで拡大)=丹精込めて育てたキュウリを収穫する荒木さん夫婦