熱中症対策徹底をと建設現場パトロール 福知山労基署
2021年07月15日 のニュース

建設工事現場での労働災害防止を目的に、福知山労働基準監督署は、管内の京都府福知山、綾部両市で安全パトロールを実施した。田中巧署長らが福知山10カ所、綾部4カ所を13日に抜き打ちで訪れ、熱中症予防や新型コロナウイルス感染防止の徹底などを呼びかけた。
梅雨明け直後の7月は熱中症リスクが高まることから、厚生労働省は予防対策の徹底を図る「STOP! 熱中症クールワークキャンペーン」を展開している。
労働災害として報告される「休業4日以上」の熱中症発生は、昨年は全国で959人、死者は22人にのぼり、統計にない「休業3日以下」の熱中症はかなりあるとみられる。そこで福知山労基署でも毎年防止啓発に力を入れており、今年は田中署長らが現場を訪れ対策の徹底を図ることにした。
最初に訪れたのは、労基署近くの府道福知山停車場線(お城通り)で行われている電線類地中化工事現場。工事責任者に作業内容、熱中症予防、コロナの感染対策の状況などを聞いた。
田中署長は、熱中症予防のために、水分補給のタイミングは作業員に任せず、時間を決めて摂取させることが大切なことを伝えた。
他の作業員と2メートル以上間隔が取れたり、しゃべったりしない時はコロナ対策のマスクを外した方が熱中症予防のために良いといったことを説明。労災防止のチラシを渡し、熱中症の危険度を測る機器(WBGT指数計)があることも話した。
田中署長は「休憩は涼しい環境でしっかり取れることが望ましいが、スペースの確保が難しく、車で休憩する場合は、事前に車内を冷やしておいたり、足を伸ばしたりできるようにし、ドリンクを用意するといった対応も必要。WBGT指数計の有効活用もしてもらえれば」と話していた。
写真=工事責任者に熱中症防止の対応を伝えた