スマートグラスで出張軽減 ヨネダが導入
2024年06月28日 のニュース
京都府福知山市堀、建設業のヨネダ(米田洋一社長)は、スマートグラスを使った遠隔作業支援システムを、7月から本格導入する。現場作業者の目線映像や音声を会社などにいる社員が共有して、リモートで指示を出せるもので、さまざまな場面での活用を検討している。
導入するのはNTTコミュニケーションズのサービス「AceReal Assist(エースリアル アシスト)」で、市内では大嶋カーサービスの通信事業部法人課が取り扱っており、ヨネダに導入を提案した。
ヨネダは、京阪神や中京エリアにも営業範囲が広がっていて、建設現場での各種検査のため本社社員が遠方に出向くことも多い。システムの導入は、働き方改革の一環として、出張数の削減などにつながれば-との思いがある。
このシステムでは、現場作業者が装着するスマートグラスのディスプレーに、テキスト文字を送ったり、マウスポインターで指示をしたりすることが可能で、現場映像を保存することもできる。
このため出張数の削減のほか、ベテラン社員が同行しなくても、現場の新人社員らに指示を出して教育できる▽けがで現場に行けなくなった責任者の代わりに、別の社員が出向いて見て回り、パソコンなどで様子を確認する-といった活用方法も検討している。
25日には、本格導入に向けた説明会がヨネダ本社であり、社員約30人が出席。NTTコミュニケーションズの社員から概要の解説を受け、実際にスマートグラスを装着したり、パソコンから指示を送ったりして、使用感を確かめた。
ヨネダ総務経理部長(48)は「京阪神や中京エリアでの建設現場に、基礎や外壁完成など段階ごとの検査のため、本社の社員が出張しています。ICT化を進め、社員の負担軽減やコスト削減につながれば」と期待している。
写真(クリックで拡大)=スマートグラスを装着し、使用感を確かめる社員