緊急事態宣言解除・まん延防止措置に移行で福知山城2カ月ぶりに再開
2021年06月21日 のニュース

京都府に発令されていた新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除され、21日から「まん延防止等重点措置」(7月11日まで)に移行した。重点措置地域に指定されなかった福知山市では、酒類の提供が午後8時30分まで認められ、これを機に営業を再開する飲食店が多い。ようやく再開する観光施設もあり、20日には来店客や来館者を受け入れる準備に追われた。
内記一丁目の福知山城が21日、約2カ月ぶりに開館し、さっそく観光客らが訪れた。同時入場50人という制限はあるが、横山晋館長(60)は「ようやく再開することができ、とてもうれしい。感染対策をしたうえで、来館者をしっかりもてなしたい」と喜んでいる。
城は、3度目の緊急事態宣言が発令された4月25日から休館。閉館していた多くの公共施設が、5月31日に利用可能になったが、城は市外から多くの誘客が見込まれるため、再開が見送られていた。
休館中は、「城は開いているのか」といった問い合わせが一日に2、3件、多い日で10件ほどあったという。遠方から訪れて現地で休館を知り、諦めて帰る人もいて、「とても心苦しかった」と横山館長は話す。
一方で、いつ開館しても良いように、職員たちは登城坂の落ち葉拾い、植え込みの草刈りなどをして、周辺の環境美化に努めたほか、普段はなかなか手が回らない倉庫の整理などもした。
また再開に合わせ、登城坂に「明智光秀が築いた城下町福知山」「麒麟のいるまち福知山」と書かれたのぼり旗2種類計9基を、新たに設置。いずれも光秀の家紋の桔梗紋があしらわれていて、来館者を出迎えた。
横山館長は「約2カ月間もお待たせし、申し訳ありません。安心安全に配慮し、城を見ていただけるようにするので、市内観光も楽しんでもらえれば」と話している。
市佐藤太清記念美術館も、同時入場40人の制限を設け、同日から開けている。城、美術館はいずれも火曜日休館。
写真=久々に開館した福知山城天守閣(21日午前9時)