コロナ前の活気戻る:「全国支援」で旅行企画が好調

2022年11月09日 のニュース

 新型コロナウイルス禍で冷え込んでいた社会活動が本格的に動き出している。政府のコロナ対策の規制緩和や観光促進策「全国旅行支援」を追い風に、京都府福知山市内でも市民の旅行人気が復活、イベントや地域行事が開催され、にぎわいが戻っている。

■高齢者には近場が人気■

 野花の旅行会社・ふく福トラベルの国内旅行業務取扱管理者の佐藤剛さんは、旅行企画作りに追われている。

 同社が得意とする近畿圏を中心とした小型バス旅行企画が、コロナ禍で2年ほどはぱたりと止まったが、全国旅行支援が始まった10月11日以降は引き合いが高まっている。

 旅行費用の40%割引と現地で使えるクーポン券が発行される事業の全国旅行支援は、各都道府県が事務局のため、クーポンは旅行会社が個別に問い合わせて取り寄せる。事務量が増えて慌ただしいが、「旅行企画への反響がありますね」と佐藤さんの顔はほころぶ。

 ツアー参加者は高齢者層が多い。「コロナへの警戒感があって、近場で楽しみたいと考えておられる方が多いようです」。11月の紅葉やカニプランを出したらすぐに予約で埋まった。これからの行楽シーズンや冬の味覚ツアーに熱視線を注ぐ。

■市内観光は「旅先納税」に期待■

 福知山観光協会によると、福知山市内の観光入込客数は、全国旅行支援の恩恵を色濃く受ける状況にはないが、大河ドラマ効果以前の2018年度ベースまでには復調しているという。

 事務局長の中田幸夫さんは「福知山で週末の大型集客イベントが盛り上がってきています。そのことに連動して市内観光需要が高まっていけば」と話す。

 一般社団法人京都府北部地域連携都市圏振興社(海の京都DMO)は、府北部7市町で7日から開始した「旅先納税」による福知山への観光客増に期待している。

 旅先納税は、旅行中にふるさと納税をして、返礼品として対象地域で使える電子商品券が即時発行されるもの。市域を超えた広域での旅先納税は全国初で、海の京都DMO総合企画局長の村上章さんは「旅先納税の開始前から府北部地域内をはしごして旅行をされる方が出てきており、さらに周遊が高まってほしい。福知山はビジネスシーンでの来訪が多く、そういう方にも使ってもらえる」と話す。

 電子商品券が使える加盟店登録は、宿泊、飲食、体験などが対象で現在108店舗(うち福知山は17店舗)。村上さんは「換金手数料なしで10%の上乗せもあり、観光関連事業者の売り上げ増に貢献できる」と力を込め、さらなる登録を呼びかけている。

 
写真=作った旅行企画を並べる(ふく福トラベルで)

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