自分たちの卒業証書を手漉き 和紙伝承館で大江の小学6年生たち
2019年11月28日 のニュース
京都府福知山市大江町二俣三の美鈴小学校(村上誠校長)6年生4人は27日、近くの市和紙伝承館で、来春の卒業式で自分たちが受け取る卒業証書に使う和紙の手漉(す)きをした。
町内の美河、美鈴、有仁3小学校は毎年、地元で古くから伝わる丹後二俣紙(丹後和紙)で6年生が卒業証書を製作。伝統産業の手漉き和紙の良さや作業の大変さを体験している。
6年生は伝承館横の田中製紙工業所5代目、田中敏弘さん(58)から、植物のコウゾを原料に和紙が作られる工程を教わってから、紙漉きに挑戦した。
簾桁(すげた)と呼ばれる道具を使い、コウゾの皮から抽出した繊維と植物のトロロアオイの粘液を混ぜた水溶液を水槽からすくい、漉いていった。紙の厚さが均等になるようリズミカルに手を動かした。
和紙は田中さんの工業所で乾燥してもらい、学校で名前などの文字が入れられる。
阪口皓太郎君は「液をすくうところが難しかったけど、まあまあうまく漉けました。卒業証書を受け取るのが楽しみ」と話していた。
29日には有仁小、12月2日には美河小の6年生が卒業証書用の紙を漉く。
写真=器用に簾桁を動かし、和紙を漉く6年生