登下校中にクマと遭遇したら 大江学園で市が講座

2023年11月12日 のニュース

 東北を中心にクマによる人身被害が続く中、京都府福知山市農林業振興課職員が30日、大江町波美の小中一貫教育校、大江学園(市田博校長、251人)でクマ対策の出前講座を開いた。大江小・中学生の全児童生徒が、登下校中にツキノワグマに遭遇した時の対処法などを学んだ。

 昨年度の市内のクマの目撃件数は115件で、うち大江町では42件あり、町内の高津江地区では10月にツキノワグマによる人身被害が発生。大江学園でもクマが山の方向に歩いて行くのを中学生が校舎内から確認した。

 学園では、こうした状況から、市の専門職員による出前講座の開講を依頼。講師は同課の鳥獣対策員、望月優さん(31)が務めた。

 望月さんは最初にツキノワグマについて説明。雑食性で、木登りが得意。冬眠から目覚めた5~6月ごろと、好物の柿の実がなる10~11月ごろに動きが活発になると話した。

 基本的には人間を怖がるが、子グマや餌を守ろうとしたり、急に人に遭ってパニックになった時は人を襲うことがあると説明した。

 クマに襲われないようにするための登下校時のポイントとして、複数で行動し、会話や音の出るもので人間の存在を知らせるようにすることを促した。

 もしクマに遭遇した時は、慌てず、騒がず、背中を見せずに、ゆっくりとその場から離れることが大切と説いた。

 会場となった体育館にはツキノワグマとシカの剥製も並べ、児童生徒たちは講話を聴くとともに、クマの体長などを確認していた。

 3年生の女子生徒は「まだクマに遭遇したことはありませんが、とても怖い動物だということが分かりました。遭遇するかもしれないので、きょう聴いたことを忘れないようにしたい」と話していた。

 

写真(クリックで拡大)=児童、生徒たちの前でクマの対処法などを説明する望月さん

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