本好き増やす工夫して大臣表彰 大江小中学校
2023年05月13日 のニュース
特色ある読書活動を実践している学校をたたえる今年度の「子どもの読書活動優秀実践校文部科学大臣表彰」に、京都府福知山市大江町波美、小中一貫教育校・大江学園の大江小・中学校が選ばれた。児童、生徒が進んで読書ができる環境づくりが認められた。
大江学園は21年4月に、町内の美河、美鈴、有仁3小学校が統合した大江小と、大江中との小中一貫教育校として開校。旧3小学校にあった図書の管理は学園が引き継ぎ、蔵書数は大江中の分を含めると約1万2900冊となった。
校内には小学5年~中学3年が使う合同図書館と、小学1年~4年が使用する図書スペースがあり、開館日は火~金曜で、各学年は週1回貸し出し日を設け、2冊まで借りることができる。
児童、生徒、教職員一人ひとりに、バーコード付きの図書利用カードを配布。小中の図書委員が貸し出しを担当する。年度当初には、カードの使い方を教える「図書館オリエンテーション」をしている。
昨年度は児童、生徒が様々な本を読むようにと、「読書ビンゴ」も採り入れ、「動物の本」など、指定の本を読んで升目をそろえると、しおりなどがもらえるようにした。このほか、「本のおみくじ」と称して、大大吉が出れば10冊、大吉だと5冊借りられるような特典を付けた取り組みも実践した。
また府立図書館と連携して、200冊の図書セットを借用できるようにし、市立図書館大江分館と情報交換して、充実した図書の提供に努めている。
学校司書の中井直美さんは「昨年度は学園の児童、生徒258人で約1万1千冊の図書貸し出しがありました。今後も楽しく、自由に、好きな本を読んでくれるような取り組みをしていきます」と言う。
学園の市田博校長は「子どもたちには、本と向き合おうという習慣が身に付いているようで、これからも読書好きで、心豊かな子どもたちを育てていきたい」と話している。
写真(クリックで拡大)=本の貸し出しは小、中学の図書委員が担当している