丹波の蕎麦処 たかはし 高橋 扶美雄 さん

 東京勤務の時、周りの人が戸隠へそばを食べに行くと言うのです。東京にそば屋は沢山あるのになぜ? 出身が戸隠の近くでも、そばについて何も知らなかった。それからは田舎に帰ると戸隠へ通いました。
 退職後、そば打ち教室に通い、3カ月後にはそば打ち倶楽部を作っていました。そばつながりで栽培農家の人と知り合い、2年間そば屋へ修行に行き鰹節や昆布等の入手や辛つゆ、温つゆの作り方の指導を受けるなど、そば屋開店の条件がそろっていきました。また倶楽部に供給する粉を作る必要にせまられ石臼を自作することになり、使っている現場を見学するため丹波のそば屋に通うようになりました。

 「そば」は、品種、栽培された土地などで味が微妙に変わります。本当に奥が深い食べものです。おいしいそばに欠かせない「そばつゆ」は、しょう油、みりんなど、厳選した材料を使います。特に鹿児島県枕崎市産の鰹節で引いただしは風味が豊かで、これを使った温かいつゆそばも自慢の一品です。
 そば粉の加工・販売、そば屋、さらにそばを知るため栽培も始めました。3足の草鞋です。そんな環境に身を置いて仕事をさせてもらっていることがありがたいです。    (談)

匠プロフィール
1948年、長野市(旧上水内郡豊野町)生まれ。家電メーカーを58歳で退職し、61歳でそば打ちを始める。2011年大阪から自然がいっぱいの当地に移り住み、翌12年11月に同店をオープンする。

【料亭 ゆう月】
所/丹波市春日町平松526 
TEL0795-78-9151

2019年08月23日 16:00

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