大江で地酒造る会、結成30周年 「作った米でおいしい酒を」
2026年10月13日 のニュース
京都府福知山市大江町の住民らが地酒「大鬼」の原料となる酒米作りに取り組む「大江で地酒を造る会」(大槻博路会長)が今年で結成30周年を迎えた。自分たちが作った米でおいしい酒を飲もうと、田植えから稲刈りまでを行っていて、今年も12月に出来上がる新酒を待つばかり。今後も地域活性化のため、よりおいしい酒をめざして、取り組みに力を入れる。
造る会が発足したのは1996年。かつて町内には造り酒屋が3軒あったが、時代の流れに押され、どの店も看板を下ろした。
こうした中、当時町内の地域づくり推進団体「緑と伝説の大江塾」のマネージャーだった大槻会長(77)=二箇下=やメンバー、旧町職員らが「自分たちの手掛けた米で作った酒を飲んでみたい」との思いから、有志16人で会を立ち上げ、町おこしにもつながれば-と、その年から町内の田んぼで酒米作りを始めた。
収穫した酒米は、宮津市のハクレイ酒造で「原酒 純米吟醸 生酒」などに醸造されている。地域で収穫した酒米で地酒を造りたいという同酒造と、会の思いが一致して「大鬼」が誕生した。
酒米作りは会員の田んぼを中心に栽培。現在は二箇下、毛原と合わせて約80アール(14枚)で酒米・五百万石を育てている。毛原では都会の人たちに、体験会という形で田植えと稲刈りをしてもらっている。

仲間とワイワイ今後も無理なく
現在会員は8人。一番新しいメンバーの岡垣清己さん(76)=二俣二=は会社定年後の60歳で大江町へ戻った時に、大槻会長に誘われて入会。「実は私、酒が飲めないんですが、メンバーのみなさんが好きだから、活動を続けています。今後も仲間とワイワイ話しながら楽しんで米作りをしたい」と願う。
会では、酒米作りのほか、酒瓶に貼るラベルの木版画印刷も手掛ける。また先進地視察にも出掛ける。大鬼がニューヨークでの日本名門酒会の試飲会に出品された時は、会員が現地に赴き、積極的に地酒と大江町をPRした。
会員の井田一己さん(71)=綾部市味方町=は「今は綾部に住んでいますが、古里大江で気心が知れた会員たちと集まって活動するのは楽しく、生活の糧になります」と喜ぶ。
昨年から、地元の担い手農家に稲刈り、脱穀などを手伝ってもらっている。大槻会長は「酒米作りは大変ですが、地域の農地を守ることにもつながっているので、これからも多くの人たちにおいしい酒を飲んでもらえるように、無理なく取り組んでいけたら」と話している。
写真上(クリックで拡大)=30年の会の歴史を振り返る会員たち
写真下(クリックで拡大)=4月に行った田植え









