福知山公立大・院2人の研究論文、最高峰の国際会議に採択 進化計算の分野で

2026年07月12日 のニュース

 京都府福知山市西小谷ケ丘、福知山公立大学大学院地域情報学研究科2年の田中柊兵さん(23)と同大学情報学部4年の水田桔平さん(21)をそれぞれ筆頭著者とする2つの研究論文が、進化計算分野で世界最高峰とされる国際会議に採択された。田中さんは13日からコスタリカで、水田さんは8月にイタリアで開催される本会議で研究内容を発表する。

 2人が研究する進化計算は、生物が突然変異や交配を繰り返して進化する仕組みを模倣し、コンピューター上で最適な解を探索する手法の総称。多数の候補から最適な解決策を導き出すことができ、物流計画や工学設計、エネルギー制御など幅広い分野で活用されている。

 論文が採択された国際会議は、田中さんが「GECCO2026」、水田さんが「PPSN2026」。ともに同分野を代表する権威ある国際会議とされる。

 田中さんの論文題目は「単一/多目的最適化における明示的な局所最適解を持つランドスケープを考慮したベンチマークの設計」。進化計算アルゴリズムの性能をより適切に評価できる新たなベンチマーク(指標)の設計手法を提案した。

 同論文には水田さんも共著者として参加し、指導教員であり共著者の田中彰一郎助教、畠中利治教授の助言を受けながら議論を重ね、研究内容をまとめ上げた。

 田中さんは昨年も自身が筆頭著者の論文がGECCOに採択されスペインで論文を発表しており、2年連続で世界の舞台に立つ。

 一方、水田さんの論文題目は「多様な局所解ネットワークを持つ連続ランドスケープの新規性に基づく生成」。進化計算アルゴリズムの性能に影響を与えるとされる最適化問題の性質が、多様になるような問題セットを自動生成する手法を提案した。こちらも共同筆頭著者として田中助教、共著者に田中さん、畠中教授が名を連ねる。

 同大学によると、大学生(学部生)が筆頭著者の論文がトップカンファレンスに採択されるのは極めてまれだという。

 2人は現地での論文発表に臨むが、渡航費は学生の海外出張を支援する公立大の研究費を活用する。

 田中さんは「論文が採択されたことはうれしいですが、何よりも会場に集まる世界トップクラスの研究者たちと交流できることが楽しみ」と話す。

 水田さんも「提出した論文は田中さんや先生方との議論の結晶であり、評価されたことは大変うれしかった。現地ではたくさんの方と積極的に議論し、今後の研究につながる学びを持ち帰りたい」と意欲を語った。  

  

写真(クリックで拡大)=国際会議に論文が採択された水田さん(左)と田中さん

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