能登地震発生3カ月余 災ボラ続ける公立大生

2024年04月12日 のニュース

 福知山公立大学=京都府福知山市福知山市西小谷ケ丘=の学生たちが、能登半島地震の被災地で災害ボランティア活動を2月から定期的に行っている。現地に足を運ぶことの大切さを実感しながら、被災者が抱える課題と向き合っている。

 能登半島地震は1月1日に発生し、石川県によると4月9日時点で、災害関連死を含めて245人が亡くなり、計2万3595棟の住家が全壊・半壊。断水は少しずつ解消されてきたが、珠洲市の約4千戸、輪島市の約1660戸など計6150戸ほどで続いている。

 学生たちは、地域経営学部の大門大朗准教授が募集した学生ボランティアに応募して参加。2月10日から4月1日までの間に2~4回生14人が計5便に分かれて、それぞれ3日間、現地に入った。石川県七尾市中島町を拠点に、高齢者宅や飲食店の片付け、仮設住宅への引っ越しの手伝い、炊き出し、被災者への足湯マッサージ、中島小学校での学童支援などを行った。

 このほど、学内の新入生向けの防災ガイダンスのなかで、災ボラ活動の報告会があり、学生たちは現地の状況について、「輪島市を現地視察したが、このあたりは1月1日から何も変わっていない」「発災後、3カ月以上が経っているにもかかわらず、ブルーシートで応急処置された家が至る所で見られた」などと訴えた。

 仮設住宅で高齢者への配慮が不足している-などと感じたことも紹介し、「入居説明会は情報量が多く、1回の説明では理解が難しいと思い、手続き支援を行った」と振り返り、「被災者が直面している困難や課題を目の当たりにして、もっとボランティア活動に参加し貢献したいと思った」と力を込めた。

 3月30日から4月1日までの日程で参加した地域経営学部2回生の関谷鮎菜さん(19)=北海道出身=は「心のケアはお金じゃどうにもならない。私たちが足を運び、仲が深まっていくことで、みなさんが前を向けることにつながっていくのであれば、こういった災害ボランティア活動も大事だと思いました」と話していた。

 13、14両日には、参加2回目の学生4人を含む計12人が大門准教授らとともに現地に向かう。民家の片付けのほか、七尾市内で行われる「桜まつり」に参加して、ヨーヨーすくいなど子ども向けのコーナーを出店したり、運営の手伝いをするという。

写真上(クリックで拡大)=民家の片付けをする学生たち
写真下(クリックで拡大)=現地での活動内容を報告した

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