ベトナムとの関係は対等な目線で 福知山出身の山田さん講演

2023年12月02日 のニュース

 京都府福知山市土師のホテルロイヤルヒル福知山&スパでこのほど、福知山市出身で、国際機関の東アジアASEAN経済研究センター(ERIA)総長特別補佐官、山田康博さんが講演した。「発展するベトナムとベトナム人」をテーマに、経済、歴史などを解説した。

 市内で技能実習生などへの日本語教室などに取り組むNPO法人ひゅうまんネット北きんき(小西健司理事長)が主催した「東アジア諸国の政治、文化、暮らしを学ぶ講演会」。実習生としても増えつつあるベトナムの人について知り、多文化共生を目指そうと開いた。

 ベトナムのダナン市にあるダナン東亜大学シニアアドバイザー兼駐日代表も務める山田さんは、「中国、フランスの支配に抵抗してきた歴史があり、1945年の独立からも、ベトナム戦争、中越戦争など46年にわたる戦争の時代が続いた国です」と紹介。

 「他のASEAN先行国より工業化が遅れたものの、優秀で勤勉な労働力が外国投資を引きつけ、2000年から22年にかけての1人あたりのGDP(国内総生産)は10・6倍に伸び、力強い経済成長を達成中。国全体では45年までに高所得の先進国入りを目指しています」と伝えた。

 ベトナム人の人柄については「国難を繰り返し克服してきたことから、忍耐力や警戒心が強い一方、義を重んじ、難しい課題にも果敢に食いついていく印象です」と伝え、「対日感情は良いものの、日本でも問題になっている技能実習生への対応などが影を落としつつあります。“後進国”という目線で見るのではなく、対等な目線で関係を築いていくことが大切です」と力を込めた。

 

写真(クリックで拡大)=講演に立つ山田さん

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