菟原に音楽隊出身の駐在さん 「音楽で地域に元気を」

2023年09月14日 のニュース

 のどかな田舎の集落に響くフルートの優しい音色-。通算7年、京都府警音楽隊に所属し、今年4月から“菟原の駐在さん”になった井関宏介巡査部長(45)。「音楽で地域に元気を」と力を込める。

 和歌山県出身。府警本部生活安全企画課に勤務していた若手時代、府警音楽隊が防犯広報のため、京都駅で演奏する姿を見かけた。

 多くの人が足を止めて聴き入り、その流れで防犯の話にも耳を傾けていた。「音楽には人の心を動かす力がある」と気づき、「音楽経験は無いけど、自分もやってみたい」と思った。

 念願がかない、2012年に音楽隊に入隊。トロンボーンの担当になった。「未経験でも、何とかなるだろう」と軽く考えていたが、現実は甘くなかった。

 「楽譜の読み方を学ぶところから始まり、あっという間の日々。やり切った達成感が無いまま、2年後に花背駐在所(京都市)へ転勤になりました」

 それから4年が経過し、すっかり生活にも慣れたころ、苦い記憶が残る音楽隊への異動が決まった。

 以前に赴任した際の反省を生かし、担当になったフルートの練習に明け暮れた。定期演奏会、交通安全教室などで披露するうちに上達し、充実感を得られるようにもなった。

 そんな5年間を終え、次の勤務地になったのが、菟原駐在所。初めての単身赴任に戸惑いつつも、早く地域に溶け込むため、フルートをフル活用している。

 これまでに計8回、町内の高齢者サロンや老人会などで披露。有線放送で流す自己紹介でも、「ふるさと」を吹いた。

 「三和町のみなさんは、フルートの音色のように、温かい人たちばかり。音楽の力で恩返しをと、演奏会と防犯の融合イベントなども、これから企画したい」

 

写真(クリックで拡大)=菟原駐在所に着任した井関さん

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