母親目線の防災活動続け9年 ママボラLINK解散
2023年07月19日 のニュース
ママ目線の防災活動を-と、2014年の8月豪雨災害を受け、京都府福知山市内の母親たちで結成し、災害時の託児ボランティアや防災ハンドブック発行などに取り組んできた「福知山ママボランティアLINK」(笹部美佳代表)。結成から9年が経ち、主要メンバーの転出に加え、防災に関わる民間団体が増えてきた状況もふまえ、16日で解散した。
ボランティアLINKは、被災者対象の託児ボランティア、物資の支援のほか、18年の7月豪雨時にはチャリティーフェスタを開催。防災意識の向上にも力を入れ、パパママのための防災セミナー、子育てファミリーのための防災ハンドブックも作成した。
特に防災ハンドブックは、水害時には家屋の浸水以外にも、停電や断水への備えが必要なこと、風呂敷やバスタオルをおんぶひも代わりにする方法などを紹介するなど、被災者の声や実体験に基づく助言をまとめていて、各メディアで取り上げられ、大きな反響があった。
笹部代表(43)ら現在の会員4人は「初期メンバー約50人の頑張りとともに、物資や活動資金を提供していただくなど、みなさんの温かい支援が、本当に力になりました」と感謝。「団体は解散しますが、これからも個人でできることに取り組んでいきたい」と話している。
解散に伴い、団体資金の残金12万6927円を市社会福祉協議会に寄付。笹部代表と足立喜代美副代表、赤井貴恵さん、山尾貴奴子さんが16日、市総合福祉会館(内記二丁目)を訪れ、夜久豊基会長に手渡した。
夜久会長は「解散されるのは残念ですが、今回頂いた寄付金は、災害ボランティアセンターでの市民サポーター養成、地域福祉に関わる事業などでしっかり活用したい」と伝えていた。
写真(クリックで拡大)=夜久会長(左)に寄付金を手渡す笹部代表