送迎バスの園児置き去り防止へ安全装置
2023年06月05日 のニュース
京都府福知山市は市立保育園、こども園の通園バスに、子どもの置き去り防止安全装置の設置を進めている。三和、夜久野、げん鬼の3こども園と金谷保育園の送迎用、行事用のバス計5台に取り付ける。三和町千束の三和こども園では2日、契約業者が子ども18人乗りのバス1台に安全装置を付けた。
昨年9月に、静岡県の認定こども園で置き去りにされた幼児が亡くなった。これを受け、国は今年4月から幼稚園などの送迎バスへの安全装置の取り付けを義務化。6月末までの設置を促している。
市は昨年度の一般会計補正予算で、前倒しする形で、公立保育所の通園バス5台、小学校で使用するバス25台に装置を付けるための予算、計682万5千円を国の補助も活用して組んだ。公立保育所で、先に事業着手した。
安全装置は、バスのエンジンを切ると車内後部のボタンを押すまでブザーが鳴り、置き去りチェックを促す。見回り後の車内で動きがあったり、窓ガラスをたたくなどの衝撃を受けたりすると、車外へ大音量の警報で知らせる検知機能もある。
三和こども園は現在、0歳児から5歳児までの49人が利用している。送迎バスの利用は少数だが、「お出かけ」などではたくさんの園児がバスに乗り込むこともある。
長澤三香園長は「日頃から、運転手と添乗員でのダブルチェック、職員間で連携した情報共有、チェック票での確認に努めていますが、装置が付くことでさらに態勢が強化されます。園児と保護者の安全をしっかりと守っていきたい」と気持ちを引き締める。
他の保育所にも順次取り付けていくほか、小学校のバスへの設置は事業者の選定を進めている。また、民間保育所などの送迎用、行事用バスへの安全装置設置に対しては費用の一部を補助する。
写真(クリックで拡大)=三和こども園の送迎バスで、ブザー停止ボタンの設置場所を確認する業者