梅雨を前に大江で国・府・市など合同防災パト
2023年05月29日 のニュース
大阪管区気象台は29日、近畿地方が梅雨入りしたとみられると発表した。平年より8日早い梅雨入りで、近畿地方の5月の梅雨入りは10年ぶりとなる。梅雨入りが遅かった昨年よりは16日早い。
京都府福知山市は梅雨入りに先立ち26日、大江町で出水期前の防災パトロールに取り組んだ。国、府、市、警察、電力会社などから36人が参加し、蓼原と河守新町の内水対策ポンプ施設、三河の土砂災害対策地域の3カ所を回り、事業の進捗状況や施設による効果などを確認した。
災害時に危険が予想される場所、防災関連施設を関係機関とともに巡回し、問題の把握や情報共有することを目的に毎年取り組んでいる。
最初に訪れた蓼原の「マスプロダクツ(量産品)型排水ポンプ設備」では、福知山河川国道事務所の井上貴嗣副所長らが、自動車のエンジンを転用し、毎秒1トンの水を排出できるポンプの設置を進めていると説明。
「実証試験の段階ですが、量産品の活用によるコストダウン、専門の整備員ではなく自動車整備員による設備の保守などが可能になり、経済性や操作性に優れた施設になると期待しており、工事は7月には完成する予定です」と伝えた。
近くにある河守新町の緊急排水ポンプ施設では、市道路河川課の川島奈都代・地域整備担当課長が「今年の出水期の稼働に向け、毎秒1トンの水を排出するポンプ3台の整備をしています」と解説した。
このあと、三河に向かい、民家裏の急傾斜で土砂災害対策が進んでいることなどを確かめた。
写真(クリックで拡大)=河守新町のポンプ場で説明を聞く参加者たち