長田野:アルミ製造に欠かせぬ黒鉛電極の世界トップ SECカーボン

2023年03月24日 のニュース

 京都府北部の経済を支える、福知山市の長田野工業団地。立地企業でつくる長田野工業センターが、今年で設立50周年を迎えた。団地ではどのような企業が操業しているのか。一社ずつ訪ねる。

地域の野球振興にも力 SECカーボン京都工場

SECカーボンは兵庫県尼崎市に本社を置く高機能カーボンメーカーで、京都工場は生産・製品開発の主力工場。取締役執行役員の京都工場長・田畑洋さん(53)にインタビューした。

 Q…自社の強みやPRポイントを。

 A…アルミニウムを電解製錬(電気分解で金属精錬を行う方法)で製造する際に必要なカソードブロック(マイナス極に用いられる黒鉛電極)を主に手掛けています。アルミニウムを作るために欠かせないものですが、一般の方の目に触れる機会はほとんどないので、「何それ?」と言われることもありますが、カソードブロックは世界トップシェアを誇っています。

 Q…今後の展望は。

 A…品質改良や製造方法の改善を日々模索しています。増産体制を図るため、2019年発表の総額150億円の設備投資事業を進めていて、24年度末の完成を目指しています。老朽化施設の更新もして、これからも長田野で頑張りたい。

 Q…地域や社会貢献の取り組みは。

 A…高炉から電炉への切り替えなど、社会のカーボンニュートラルへの流れの中で我々の製品が寄与できるところは大きいと思います。福知山市営球場の命名権を取得して「福知山SECカーボンスタジアム」とし、学童野球教室などに取り組んでいます。私もかつては自社の野球部に所属していました。といってもエンジョイの2軍ですが。子どもたちが楽しそうにしてくれているのを見ると本当にうれしくなります。

 Q…福知山の好きなところや思い出話を。

 福知山で暮らして31年。風光明媚なまちが魅力で、秋は長安寺の紅葉、春は桜の福知山城が好きです。夏がすごく暑いのは盆地のせいでしょうか。

 【京都工場メモ】
 操業開始=1974年10月
 従業員数=347人
 年間製造出荷額=約184億4千万円

 
 
写真上=SECカーボン京都工場全景
写真中=SEC人造黒鉛電極(最大:直径75センチ×長さ3メートル)
写真下=京都工場長の田畑さん

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