三和工業団地の堀場エステックが4倍に増設
2023年10月23日 のニュース
京都府福知山市三和町みわ、工業団地アネックス京都三和にある堀場エステック京都福知山テクノロジーセンター(安田忠弘センター長)に、新棟が増設される。既存施設の隣接地を昨年9月に取得しており、2024年1月に着工、25年4月に竣工を予定。これに伴い従業員数を増やす計画で、地元雇用の促進にも期待がかかる。
堀場エステック(堀場弾社長、本社・京都市)は分析・測定機器大手の堀場製作所のグループ会社。福知山テクノロジーセンターは、半導体事業を手掛けるエステック社の研究専用施設で、半導体チップ製造に欠かせないガス流量制御、液体気化技術に関わる研究、開発をしている。
新棟は、鉄骨2階建て延べ床面積4219平方メートル。施設規模は増設前の約4倍となる。各種実験エリアを拡大するほか、プロセスモニター評価ができる実験室を新設。既存製品の性能強化を図り、新製品の開発力を高める。
また大学との共同研究ができる協業ラボスペースを確保し、産学連携を促進。開放感のある吹き抜けのエントランス、多目的スペースとしても活用できるカフェなどを備え、従業員が意欲高く働ける環境作りをめざす。既存棟の改修もして、投資額は約30億円を見込んでいる。
従業員数については、9月時点で22人。新棟の増設で、28年をめどに70人態勢にすることをめざし、段階的に増強する。地元からの雇用も考えているといい、地域貢献にも努める。
福知山センターは「開設から10年の節目を迎え、市場の環境や求められる技術も大きく変化するなか、コア技術のガス流量制御や液体気化技術の高度化、次世代技術の強化などを目的に、新棟を増設することにしました。今回の投資で、半導体事業の成長をさらに加速させたい」としている。
写真(クリックで拡大)=新棟建設後のイメージ図(堀場エステック提供)