鉄道館の移転場所や建設費に疑問の声 市は「福知山の歴史を継承」

2022年02月21日 のニュース

 京都府福知山市岡ノの福知山城公園親水広場内への移転新築に向けて計画が進む「福知山鉄道館ポッポランド(仮称)」について、市民から計5件の投稿が両丹日日新聞社に寄せられた。多額な建設費や福知山城天守閣近くへの立地に対する疑問の声が多い。担当する市産業観光課に質問した。

 福知山鉄道館ポッポランドは1998年秋、新町商店街(下新町)内に開館したが、老朽化と耐震性の問題で2018年3月末に休館した。再開に向けては、有識者や市民代表らで組織する委員会から「分散型設置を」と提言を受け、市では実現性や費用対効果などの検討を進めたが、19年に個人から建設・運営資金の名目で2億円の寄付があり、移転新築の計画が一気に進んだ。

■「城の敷地内に異質」と読者■

 投稿のなかで、建設費の約7億円に触れた人は「市民が望んでいないものに高額な税金が勝手に使われては気持ちが治まらない」「2億円の高額寄付は貴重だが追加費用は5億円。クラウドファンディングの立ち上げ、寄付の盛り上げなどの努力をされているのでしょうか」と疑問を投げかける。

 「鉄道のまち福知山で、本来存在して然るべき姿かもしれないが、すでに京都市に京都鉄道博物館があり、ポッポランドは立地をはじめすべての面でかなわないと思う」「建設に絶対反対ではないが、城の敷地内に異質な建物を建てるべきではない」と指摘する人もいる。

■「まちのアイデンティティを体現」と市■

 これらについて市産業観光課は「18年に早期再開を求める請願書が市議会で審議され、全員賛成で採択されています。鉄道のまち福知山の歴史を継承し、まちのアイデンティティを体現する上で必要な施設の一つ」と鉄道館の必要性を強調する。

 建設費やその財源確保については「国庫補助金や府の補助金、さらに地域振興に要する資金に充てる積み立て基金、地方債を活用し、市の財政負担を軽減していきたい」とし、「運営経費は基本的に入館料収入やオリジナルグッズの販売などで賄いたいが、ふるさと納税やクラウドファンディングなどの活用も考えています」と説明する。

 さらに建設費が当初予定より増えた理由は「2億円の寄付を活用し、整備費を4億数千万円と想定していたが、その後、建設地を親水広場内に変更し、建物の構造も見直しが必要となった」とし、「外構工事の追加や浸水対策などでの施工費増加、集客力向上を狙った魅力ある展示物の導入のため」と答える。

 場所が決まった経緯は「『福知山城憩いの広場ゆらのガーデン近接地とすること』という寄付者の意向や、そばに福知山城天守閣、佐藤太清記念美術館、丹波生活衣館という市の歴史・文化を発信する施設が集積しており、観光面で相乗効果も期待できることから、福知山城公園観光駐車場内を候補地とした。その後、地元自治会からの意見なども踏まえ、隣接する福知山城公園親水広場内に変更した」とする。

 新施設のめざす方向性について「福知山ならではの鉄道の歴史の展示をするという点で(京都鉄道博物館とは)違います。鉄道のまち福知山の歴史を継承し、子どもたちら多くの世代に郷土愛や誇りを育んでいける施設にしたい。市内外の方に気軽に何度でもお越しいただけるよう運営面でも工夫し、魅力的な施設としていきたいと考えています」と回答した。

 

写真=新たな福知山鉄道館の建設予定地

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