練り込み太鼓中止の代わりに疫病退散など願う絵馬奉納 一ノ宮の一宮神社
2021年10月26日 のニュース
京都府福知山市一ノ宮の一宮神社(絹川明夫宮司)で秋の祭礼が開かれ、氏子らがそれぞれの願いを込めた絵馬を奉納した。例年は子どもたちの練り込み太鼓などで盛り上がるが、新型コロナウイルス禍で昨年から中止している。そこで、今年は多くの氏子たちが関われる形に変えて絵馬の奉納をした。
神社は792年(延暦11年)の創建と言われる。神楽奉納が練り込み太鼓に変遷して伝わり、一宮神社練込太鼓保存会(山部静雄会長)が伝承と後継の育成に取り組んでいる。
絵馬は、氏子全員と練り込み太鼓に参加して支えてくれる地元外の子どもらにも配り、合計180枚が集まった。「安心して生活ができるように」「疫病退散」など新型コロナ終息を願うものが多く、神事の中で絹川宮司が祈祷とお祓いをした。
24日の神事のあと、保存会の会員が製作した真新しい絵馬掛けに、一つずつ掛けて奉納した。山部会長(72)は「氏子や会員たちのつながりが無くならないようにと願って取り組みました。一人ひとりの思いが感じられます」と、感慨深げだった。
写真=練り込み太鼓の代わりに絵馬を奉納した