小野小町伝説残る小野脇の小町神社 祭礼で住民親睦
2024年04月16日 のニュース
「世界三大美女」に名を連ねる平安時代の歌人・小野小町が患った疱瘡(ほうそう)を治したという伝説が残る京都府福知山市今安、小野脇地区の小町神社で14日、住民たちが集まって恒例の「小町まつり」を営んだ。
伝説によると、小町は旅の途中に病にかかり、顔も手も腫れ上がった姿で集落に迷い込んできた。その醜い姿を見て家に招く人はいなかったが、親切な村人の案内で薬師堂に泊まるように教えられた。薬師如来の教えを信じ、村外れの湯が沸き出る池で身を洗って養生を続け、元の美しい姿に戻ることができ、村人に感謝を告げて立ち去ったという。
神社は小野脇集会所から参道を500メートルほど南に進んだ山際にあり、地区の人たちが当番制で月1回の掃除とお供えを続けている。
祭りはこれまで、小町が村を立ち去ったとされる4月18日に営んでいたが、多くの住民が参加しやすいよう、今回は18日直前の日曜日に実施した。
祭りには子どもから大人まで参加。吉田明弘宮司が一年の健康や安全を祈願する祝詞を上げた。神事のあとは住民らで会食をして親睦を深めた。
当番代表の鍋西満さん(83)は「古くから続くお祭りで、新型コロナウイルスの流行時にも中止せずに続けてきました。祭礼も大切にしていますが、地区の人たちが集まる良い機会となっています」と話していた。
写真(クリックで拡大)=住民が集まり祭礼をした