現実と内面の対峙を表現 あさごアートコンペティション
2021年09月17日 のニュース

新進気鋭作家の創作活動を支援する「第9回あさごアートコンペティション」の入賞入選作品展が、18日から、あさご芸術の森美術館(兵庫県朝来市多々良木)で始まる。朝来市など主催、両丹日日新聞社など後援。
野外彫刻作品と美術館内展示作品を隔年で公募していて、今年は館内作品の回。51点の応募があり、彫刻家の牛尾啓三さん、川崎市岡本太郎美術館館長の土方明司さんらが審査し、大賞(買上賞、100万円)には滋賀県東近江市の奥田誠一さん「surface-inside and outside-」が選ばれた。
燃え残った和紙の重なりを表層として、巨木のウロとその内外に対峙する2つ人体で、人の現実社会での存在と内面世界の対峙、あるいは繋がりの様子を表現した。奥田さんは「人体は中空で、巨木の外に位置する人体はわずかな風で揺れます。人の存在は儚げですが、精神を核としたものが、凛として力強くそこに存在することを感じてもらえたらと思います」としている。
準大賞(優秀賞)は山口敏行さん(三木市)、安部尚平さん(高砂市)、中原司さん(倉敷市)。入賞入選作品展は、大賞はじめ入賞10点と入選16点を展示する。会期は10月31日まで。
写真=大賞作品、奥田誠一さん「surface-inside and outside-」