森林の生態壊すシカ-芦生で大規模防除柵 京大が29日にネットで研究集会

2021年07月06日 のニュース

 シカによる農作物の被害が絶えない。森林でも、増えすぎたシカによる被害は大きく、生態系を変えてしまっている。京都大学フィールド科学教育センターは、芦生(京都府南丹市美山町)の森で大規模な防除柵を設置したことから見えてきた成果、課題を総括する「シカの脅威と次世代型森林再生のロードマップ研究集会」を、29日午後1時30分からオンライン開催する。無料。25日まで参加を受け付けている。

 各地でシカの食害による植生衰退、生物多様性喪失が起きている。由良川の源流、京大の芦生研究林も例外では無く、豊かな森が失われてきた。そこで2006年から防除柵を設置して森の保全と影響評価を始めた。17年以降は柵を増設したが、長期にわたって食害に遭って来た増設区域では植物の回復が順調とはいえず、柵の外では「森林崩壊の予兆」現象が見られる。

 研究者たちは従来型の保全再生学の限界を感じているといい、「生態学のあらゆる最新の知見を総動員」して森林再生のロードマップを構築しなければならないとしている。

 研究集会では兵庫県森林動物研究センター所長の梶光一・東京農工大名誉教授の基調講演に続き、7人の研究者がそれぞれの視点からの発表。京大白眉センターの門脇浩明特定准教授がファシリテータとなって総合討論をして、午後6時に終了する予定。

 各大学の研究機関や森林関係の公的機関からの申し込みが多いが、門脇さんは「一般のみなさんにも、研究者たちがどのような取り組みをしているのか、シカ害を減らすために何が重要だと考えているかを知っていただきたいです」と話している。

 申し込みフォームは、京都大学芦生研究林のホームページからたどれる。当日、一般参加者からの質疑応答は時間の都合で受けられない。

 

 

写真=芦生研究林でのシカ防除柵設置。効果と実用性を検証し、植物保全用のスポット的な柵に比べ、集水域単位の大面積の柵が生態系保全に非常に有効だったことが示された

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