70ミリ級オオクワガタが続々 「しんあい」で障害者自立支援に飼育販売

2021年07月06日 のニュース

 国内最大級のクワガタ「オオクワガタ」の飼育販売をする京都府福知山市日吉ケ丘の社会福祉法人みつみ福祉会・生活介護事業所しんあい(井上順平管理者)は5日、飼育瓶から成虫を取り出す「割り出し」をした。70ミリ前後の大型サイズが続出する、例年にない成果に飼育員らが驚いている。

 しんあいでは、障害者の自立、職業訓練の一環でオオクワガタの交配を始め、良質個体の量産にめどが立った1999年から本格的に販売を始めた。

 大きさだけでなく、姿の美しさにもこだわっていることから人気が広がり、京阪神など遠方にもファンがいる。

 今季の飼育は、産卵材として使うクヌギの確保に難航して苦労した。他の木で代用してみたがうまくいかず、クワガタの総数は約100匹と、いつもと比べると半減した。

 一方で、うれしい誤算もあった。数が少ないことで1匹当たりに費やす時間が増え、飼育方法の工夫にもつながった。そのことが実を結んだのか、オオクワガタは大きく成長した。

 割り出し作業は職員と施設利用者の計7人で行った。栄養成分入りのおがくずを詰めた飼育瓶の中から成虫を取り出すたびに「これは大きい」「今度も大きい」と歓声が続いた。

 力強い顎が魅力の雄は、65ミリを超えたらかなり大型とされるが、今年は全70匹の半数以上が70ミリ前後となる“大豊作”。最大は販売価格7千円超の73ミリを記録した。

 井上管理者は「数は減ったけれど、正に少数精鋭。順調に育ってくれました」と話していた。

 販売は施設内店舗とインターネットで検討しており、夏休みをめどに7月中旬から下旬に販売できるように準備を進めている。問い合わせはしんあい、電話0773(22)8694へ。
 
 
写真=がよい73ミリのオオクワガタ

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