農園が「こども110番のいえ」に 新しい通学路でき協力
2021年05月27日 のニュース

京都府福知山市大江町波美の農事組合法人・鬼の里農園(新井春男代表理事)が5月から、子らが事件や事故に遭いそうになった時に駆け込める「こども110番のいえ」になっている。今春新しく大江小学校が農園事務所近くにでき、周辺が地元児童らの通学路になったため、農園が110番のいえへの協力を申し出た。事務所入り口にプレートを付け、子らに安心感を与えている。
町内にあった美河、美鈴、有仁3小学校が統合し大江小学校となり、大江中学校との小中一貫教育校「大江学園」が誕生。小学校の新校舎は同中学校の敷地内に建てられた。
農園では登下校する地元児童たちの安全を考え、110番のいえへの協力を決め、福知山署大江駐在所に打診。駐在所からは「ぜひお願いしたい」と、事務所に付けてもらうよう、110番のいえの名前が入ったプレートを渡した。
農園ではプレートを事務所の門に付け、ほかに駐在所から渡された暴力追放を呼びかけるのぼり旗も掲げている。児童たちが登校する時間帯は、農園の作業員が仕事の準備に事務所に来ていることが多いため、何かあればすぐに対応できるようにしている。また下校時もできるだけ門を開け、人がいるようにする。
大江小の青木広典校長は「地元の人たちの目で児童たちを見守ってもらえるのは、子どもや保護者にとっても安心感が増す。波美地区に限らず、このような支援をしていただけることは大変ありがたい」と感謝している。
農園の理事、廣瀬敬治さん(72)は「みんなに安心してもらえるよう、地域で子どもたちを守っていきたい」と話している。
写真=鬼の里農園では、事務所の門にこども110番のいえのプレートを付けている