緊急事態宣言延長に市民は「仕方ない」 営業続けた飲食店も断念
2021年05月08日 のニュース

政府は7日、京都、大阪、兵庫、東京の4都府県に発令されている緊急事態宣言(4月25日~5月11日)について、31日まで延長することを決定した。これを受け、京都府の西脇隆俊知事は、延長期間の感染対策の概要を発表した。
現行との主な変更点として、大規模小売店、パチンコ店、体育館といった1千平方メートルを超える商業、運動・遊技施設、サービス業への休業要請を、土、日曜日に限定する。
平日については、午後8時までの時短営業要請に切り替え、法に基づかない「お願いベース」として、午後7時までの時短も働きかける。
西脇知事は「感染者数は高止まりの状況で、なんとか感染者減少につなげて、医療現場への負荷をなるべく減らしたい」とし、引き続き府民に協力を求めた。
4月の1カ月だけで前1年の感染者数を大きく上回り、5月に入っても止まらない福知山市。市民は宣言延長をどう受け止めたかを聞いた。
ほぼ毎日ターゲットバードゴルフの練習をする市内の70代男性は「公園での練習が中止となった。緊急事態宣言の延長はやむを得ず、今は我慢の時だが、家で休んでいるとすぐに筋力が低下し、仲間との会話も出来ない」と健康面を危惧している。
内田町のお食事処たらふく(金澤正典店主)は、9日から夜の営業を休むことに決めた。期間中は酒の提供をせずに午後8時まで営業していたが、売り上げが伸びないため決断した。
金澤店主(39)は「やはり酒の提供がないと、お客さんはなかなか来てくれない」といい、これまでの緊急事態宣言の発令時以上に、収益は落ち込んでいるという。売り上げの面では厳しいが、「福知山でも小さい子がコロナに感染するなど、とても怖い状況にある。延長は仕方ない面もあり、感染者数が減少に転じてくれれば」と期待する。
厚東町の芝原さん(35)は、緊急事態宣言の延長を受けて、23日に自らが企画していた子どもたちの職業体験イベントを中止した。幼児3人の母親でもあり、「子どもたちが外で遊ぶ機会がまた減ることは残念だけど、市内の感染状況を見ても宣言延長は仕方がないと思います」と話す。
大型連休期間中は、他の家庭とオンラインでつないで子どもの製作遊びをして過ごした。今はオンラインに目新しさを感じている様子だが、「ずっと続くと子どもたちの気分が下がってくるのではないか」と気をもんでいる。