明治の建築、看護学校旧校舎を解体 元陸軍の集会施設

2020年08月31日 のニュース

 京都府福知山市は、岡ノ二町の旧福知山医師会看護学校を取り壊す。明治期に建てられた洋風の歴史的建造物で、民間にも呼びかけて利活用を検討したがまとまらず、惜しまれながら姿を消す。市議会9月定例会に上程の今年度一般会計補正予算案に、解体工事費約2200万円を計上する。

 市によると、会館は旧陸軍関係の集会所施設として1898年~1904年(明治31年~37年)に建築されたとみられる。1937年に税務署に転用され、69年に福知山医師会の管理となり、医師会館、看護高等専修学校の校舎として使われた。2017年に看護学校の移転に伴い、医師会が市に建物を寄付した。

 市は18年に、木造2階建て延べ床面積約380平方メートルの校舎棟など敷地内建物の利活用を探った。明治期の雰囲気の保全と地域活性化に貢献できるアイデアを民間から募り、関心が寄せられたが、具体化には至らなかった。

 市議会で予算案が承認されれば、今年度中に解体して、来年度以降に平面駐車場にする予定。

 担当する市健康医療課は「文化的価値のあるものだという話も聞いており、利活用を検討したがまとまらなかった。そうしている間にも老朽化は進み、周囲の安全を第一に解体を選んだ」としている。
 
 
写真=取り壊される福知山医師会看護高等専修学校の旧校舎

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