「健康保険証廃止の撤回を」 市民団体が学習会

2024年07月24日 のニュース

 マイナンバーカードと健康保険証を一体化させたマイナ保険証の利用促進を図る国が、現行の健康保険証の新規発行を12月2日に廃止することに反対する学習会が、福知山市昭和新町の京都府立中丹勤労者福祉会館で20日に開かれた。

 ズームでの参加も含め66人が聴講した。

 マイナカードの取得は任意だが、健康保険証が廃止されることで結果的に強制されると危惧し、「健康保険証の廃止方針」を撤回させ、「健康保険証の存続」の機運を高めようと、福知山の医療と福祉をよくする会(代表・奥井正美福知山地労協議長)が学習会を主催した。

 講演したのは、京都社会保障推進協議会政策委員、京都府保険医協会事務局次長の中村暁さんで、「保険証廃止をめぐる現段階の情勢とわたしたちの課題」をテーマにした。

 中村さんは、マイナ保険証はカードリーダーで読み取るが、機械トラブルが起こった場合、「資格が確認できないと10割負担となってしまう問題が起こる」とし、「安心して医療にかかれない」と指摘。マイナカードを持たない人らに交付される「資格確認書」についての問題点も紹介した。

 マイナ保険証に別人の情報が登録されていた事例や国会に多くの反対署名が提出されたことなども挙げ、「それでもまったくひるまずに健康保険証の廃止に突き進んでいる」と国の姿勢を問題視。健康保険証以外にも介護保険被保険者証や図書館カード、運転免許証などとひも付けることで、国民の個人情報を収集し監視に利用される恐れがあるなどと危機感を訴え、保険証廃止のため声を上げる重要性を説いた。

写真(クリックで拡大)=学習会でマイナ保険証の問題点などを学んだ

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