献血と骨髄バンク広げる 発祥の地・福知山市が「都市宣言」へ

2020年06月24日 のニュース

 約30年前の福知山市民の取り組みが、日本骨髄バンク設立に結びついたことで、福知山は骨髄バンク発祥の地の一つとされる。その歩みを踏まえ、さらに広げていきたいと、京都府福知山市が「献血と骨髄バンクの支援を広げる都市宣言」を行う。骨髄ドナー(提供者)助成金を府内で一番手厚くするほか、献血や骨髄バンク支援についての企業・団体との連携協定締結、市民大会の開催などで機運を高めていく。

 福知山市を拠点に活動するNPO法人「献血と骨髄バンクの和を広げる会」の藤岡八重子理事長(73)=土師新町東=は、1991年に市立日新中学校1年生だった娘の貴子さん(享年・13歳)を白血病で亡くしている。

 白血病は、適合する骨髄の移植が有効な治療の一つだが、家族のほかに型が合う人は極めて少ない。そこで当時の中学校生徒会や保護者、市内の官民団体をはじめ、多くの市民が署名活動などをし、ドナー登録をする骨髄バンク設立を求めて力を合わせたことが国を動かし、92年に日本骨髄バンクが始動。藤岡さんらは、骨髄バンクの必要性を訴えながら、ドナー登録者を増やす活動を息長く続けてきた。

 地方自治体による献血と骨髄バンクに特化した都市宣言は、全国的にも珍しいという。福知山市は「市としての意思の表明。関係機関、市民と一緒に取り組んでいきたい」と意気込む。

 都市宣言へと大きく動いた転機は2019年7月。福知山市出身で、小児がん治療に力を注いできた東京医科歯科大学名誉教授、公益信託日本白血病研究基金運営委員長の水谷修紀さん(71)=千葉県在住=が、大橋一夫市長と伊東尚規副市長を表敬訪問した。

 そのなかで、藤岡さんら福知山の人々と骨髄バンクとの深い関わりについて説明し、さらにアピールする白血病克服都市宣言を勧めていた。

 市は実現方法を探り、今回の「献血と骨髄バンクの支援を広げる都市宣言」という形にすることにした。市議会6月定例会に上程する今年度一般会計補正予算案で関連事業費83万円を組んだ。

市独自の助成

 ドナーとして骨髄提供をする人への助成を拡充する。現在は京都府の補助制度を活用して、入院と通院の所要日数7日間で1日につき2万円の上限14万円だが、平均所要日数の現状が9日間となるため、市独自で2日分を上乗せして上限18万円に実質引き上げる。助成人数も1人から4人に広げる。

 市民大会は関係機関とともに9月の開催を見込み、市長の都市宣言、骨髄バンクをテーマにしたゲストの講演などを予定している。

 藤岡さんは「予算額の大小ではなく、市独自の一歩がすごいことで、うれしいです。福知山に吹いた風が、またここから全国に広がっていけば」と喜ぶ。

 水谷さんも「国を動かすには現場の地域から声を上げていくことが効果的。福知山の新しい動きが日本のモデルになればと注目しています。市外からですが、私も応援したい」と期待を込める。

写真=毎年大規模献血に協力する陸上自衛隊福知山駐屯地でドナー登録の受け付けをする藤岡さん(左手前)ら

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