陸自幹部が室の山中で奉仕作業 地元と一緒に橋を復旧

2020年04月24日 のニュース

 陸上自衛隊福知山駐屯地の幹部でつくる修親会(会長・小野田宏樹駐屯地司令)は、京都府福知山市室(むろ)の山中で、豪雨被害を受けた室川上流にかかる橋の復旧作業をしている。奉仕活動として地元自治会(田中定行自治会長)と一緒に進めている。

 室山(親不知)は京都と兵庫にまたがる山で、兵庫側の中腹にある大原神社の参拝者の守護として、室側の参道入り口に「桜地蔵」が祭られている。かつては桜地蔵の手前を流れる川に木製の橋が架けられていたが、2014年8月豪雨で崩落。そのあと、府の復旧事業で架け直されたが、18年7月豪雨で再び崩落した。その後は橋を架けず、う回路が設けられた。

 しかし、歩く距離が延びたため、高齢者がお参りするのに困っていた。そこで修親会は、室地区には隊員が使用する射撃場があることから地元への恩返しに-と、橋の復旧作業の手伝いを申し出た。室の射撃場は旧歩兵第20連隊のころから120年以上使用している。

 橋は、高さ3・5メートル、幅10メートルの川に、1本400キロある丸太5本を架けて手作りする計画。合同作業は、会員38人と地元住民8人が参加して3月22日にスタートした。

 伐採した長さ約20メートルの杉の大木を川べりまで運び、土木の知識がある施設作業小隊長やレンジャー教官を中心に、滑車を利用して人力で丸太を対岸に渡した。

 2回目の4月4日は、総勢20人ほどで、川に渡した丸太をボルトで固定してぐらつきを抑え、渡りやすいように上面を水平に整えた。新型コロナウイルス感染拡大の状況を見ながら、今後2日程度作業をし、完成させる。

 田中自治会長(77)は「高齢化などで自分たちだけでは手に負えないところを助けていただき、大変ありがたい」と喜んでいる。
 
 
写真=橋をかける修親会のメンバーら

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