高齢男性の携帯へ「15億円分配する」 サギ防いだファミマに感謝状
2020年04月19日 のニュース

福知山市内の高齢者を特殊詐欺被害から防いだとして、京都府警福知山署(熊谷真人署長)は、ファミリーマート福知山蛇ケ端店のマネージャー、井野忍さん(50)に署長感謝状を贈った。
同署などによると3月15日、来店した80代男性が5千円分の電子マネーカードを購入。接客した井野さんに「銀行に振り込むにはどうしたら良いのか」などと男性が話したことなどから、特殊詐欺を疑い、すぐに警察へ通報した。
男性は、携帯電話に「15億円を分配します」という内容のショートメールが届き、記載のあったURLにアクセス。その後、電子マネーカードの購入の指示を電話で受けたという。
感謝状は、同署生活安全課の花田智洋課長が17日に、井野さんに店外で手渡した。また、同店(祝前真也店長)には、府警本部の特殊詐欺総合対策統括官感謝状が贈られた。
祝前店長(49)は「微力ながらも地域の力になれたのは良かった」と話し、井野マネージャーは「不審に思ったらお客様がだまされないよう、店全体で声掛けをしていきたい」と力を込めた。
■コロナ便乗詐欺に注意を■
福知山署は、新型コロナウイルス感染症や緊急事態宣言への不信感に便乗した特殊詐欺、悪質商法の被害発生が懸念されるとして、市民に注意を呼びかけている。実際に、府内では府職員を名乗る者からの詐欺の予兆電話があったという。
写真=花田課長(右)から感謝状を受け取る井野マネージャー(左)と祝前店長